物価上昇、住宅価格高騰で過半数以上が計画を変更

「足下の物価上昇や住宅価格高騰を受け、住宅取得計画にどのような変化があったか」。住宅金融支援機構が行った「住宅ローン利用者の実態調査 【住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)】」における質問項目のひとつだ。

その結果によると、「住宅取得計画に変化があった」と回答した人は56.7%に達している。

物価高・住宅価格高騰の影響

「物価高・住宅価格高騰の影響」調査結果を表した図表
 
出所:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査 【住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)】」
 

購入者の実に半数以上が当初の計画から変更を余儀なくされたということだ。現在の経済情勢が住宅購入という人生の大きな決断に与える影響の大きさが如実に表れている。具体的にどのような変化があったのだろうか。

最も多かった回答は「予算増加」

変化があったと回答した56.7%の人が選んだ対応策のうち、最も多かったのは「予算を増やした(住宅ローンを増やした)」で22.8%だった。当初想定していた予算では希望する物件が購入できなくなり、住宅ローンの借入額を増やすことで対応した人の割合を示している。

この傾向から、購入者は経済的な負担増を増やして住宅取得に踏み切っている姿が浮かび上がってくる。