フラット35利用者が重視する「変わらない金利」と「国の機関による安心感」

住宅金融支援機構が2025年6月27日に発表した「住宅ローン利用者の実態調査 【住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)】」では住宅ローンの利用者にそのローンを選んだ理由を聞いている。うちフラット35の利用者が選んだ理由を見ていこう。

住宅ローンを選んだ理由(フラット35)

住宅ローンを選んだ理由(フラット35)調査結果を表した図表
 
出所:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査 【住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)】」
 

住宅ローンを選んだ理由ランキング(フラット35利用者)

1位 金利がずっと変わらない安心 58.4%
2位 国の機関(住宅金融支援機構)が提供する安心 15.8%
3位 建物の審査がある安心 13.9%
4位 他の住宅ローンでは希望融資額を受けられなかった 10.9%
4位 繰上返済手数料、保証料がゼロ 10.9%
6位 政策的な金利引下げ制度(フラット35S、子育てプラスなど)を受けられた 9.9%
6位 ペアローンを利用できた 9.9%
8位 収入合算を利用できた 8.9%
8位 団体信用生命保険の保障内容 8.9%
10位 親子リレー返済を利用できた 7.9%
※3つまで回答可

出所:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査 【住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)】」よりFinasee編集部作成 

フラット35を選んだ利用者101人の選択理由として最も多かった項目は「金利がずっと変わらない安心」で58.4%と過半数を超える結果となった。フラット35の最大の特徴は、融資実行時の金利が返済終了まで変わらない「全期間固定金利」であり、この安定性を求める利用者が多いことが分かる。

2番目に多かった理由は「国の機関(住宅金融支援機構)が提供する安心」で15.8%だった。フラット35は民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する住宅ローン商品であり、国の機関が関わることによる安心感を重視する利用者が一定数いることが明らかになった。

「建物の審査がある安心」も13.9%と比較的高い割合を示している。フラット35では住宅の技術基準に関する審査があり、一定の品質が保証された住宅の購入に利用できるという特徴がある。この審査があることが利用者の安心感を生み出しているようだ。

また、「他の住宅ローンでは希望融資額を受けられなかった」という理由も10.9%あり、民間等の住宅ローンでは融資を受けられなかった層にとっての受け皿としての役割も果たしていることが分かる。

同率で「繰上返済手数料、保証料がゼロ」という理由もあった。フラット35では保証会社による保証が不要なため保証料がかからず、また繰上返済手数料も無料というメリットがある。

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