◆試される「世界のベスト」の底力

「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」(通称:世界のベスト)は、世界の株式市場から「成長」「配当」「割安」の基準で選び抜いた銘柄に厳選して投資するファンドだ。毎月決算型は新NISAの対象外ファンドとなるが、仮に分配金非課税として計算すると、2024年1月から毎月末に2万円のつみたて投資をした場合、2025年4月末時点ではつみたて評価額が27.5万円に加え、分配金(税引前)が単純計算で4万800円であり、合計額が31.6万円で投資元本32万円をわずかに下回る結果になった。

4月は米国が小幅安で英「FTSE100」も1.02%安だった。一方、独「DAX」は1.50%高、「日経平均株価」は1.20%高だった。上旬の急落場面では利益が乗っている銘柄は利食い売りで下落するなど、株式市場の混乱期には後に「ノイズ」といわれるようなイレギュラーがつきものだ。

アクティブファンドの実力は、混乱を乗り越えたところに表れてくるものだ。「世界のベスト」でも月次リポートで「市場の変動の激しい局面はボトムアップ・アプローチで割安に放置されている優良企業を発掘できる良い機会であると考える」としている。SBI証券の売れ筋ランキングで株式市場が混乱する中で順位を上げているのは、「世界のベスト」への期待感が高まっているためだろう。同ファンドの今後のパフォーマンス、そして、売れ筋順位の変化に注目したい。

執筆/ライター・記者 徳永 浩