NISAの魅力はやはり税制優遇 そして忘れてはいけないのは

NISAにはいろいろなメリットがあるが、利用者はどのあたりに魅力を感じているのだろうか。調査によれば、回答率が最も高いのは、「税金がかからないため、利益がそのまま手元に残る」で65%。通常の投資だと、仮に10万円の配当金や売却益があったとしても、20.315%の金融所得課税がかかることから、手取りは7万9685円に減少。

しかしNISA口座であれば、利益は非課税だ。上記の例であれば10万円がそのまま手元に残る。もちろん、投資先の業績次第だが、配当金などは定期的に支払われる期待が持てるため、累積すればかなりお得になる可能性もある。

僅差で多いのが「少額からでも資産運用を始めやすい」(63%)。投資といえば、まとまった資金がないとできない。そんなイメージを持っている人も少なくないかもしれない。しかし新NISAのつみたて投資枠の登場などにより、毎月少額を積み立てて投資を行うスタイルが普及してきている。もちろん少額でも税制優遇を受けることが可能だ。

出所:アクシス株式会社 https://axxis.co.jp 「日本国内の『積立NISA』に関する意識調査」

NISAならではの課題

どんな優れた制度でも多かれ少なかれ課題はあるもの。特にNISAの場合、価格変動を伴う投資商品が対象なのでなおさらだろう。調査によれば、NISAを利用するうえでの課題や不安点で最も回答率が高いのは「投資知識が不足している」で53%。投資知識の必要性を痛感するのはやはり相場下落時。保有する投資商品の価格が下がったら、今後どう行動すればいいのか悩む人もいるだろう。

次いで多いのは「投資するための資金が不足している」(34%)。たとえば新NISAのつみたて投資枠をフルに使うためには、毎月10万円を積み立てる必要がある。生活資金も残さないといけないので、収入が低ければかなりの負担だ。

3番目に多いのは「どの金融商品を選べば良いかわからない」(28%)。NISAでは投資信託、株式などさまざまな投資商品を購入できる。また株式1つ取ってみても、米国、日本、そのほかの国などどういった国に投資するのか、具体的な銘柄は、など決めることが多くある。

投資知識があれば、選択肢の多さはメリットにもなるが、投資に慣れていないうちは逆に悩みの種になるかもしれない。たとえば、世界の様々な銘柄を対象にしている全世界株式インデックスファンドなど幅広い対象に分散投資している投資信託を活用するのも1つの手だ。

出所:アクシス株式会社 https://axxis.co.jp 「日本国内の『積立NISA』に関する意識調査」