日本航空(以下:JAL)の株価は2020年のコロナショックで急落しました。同年11月9日は上場来安値となる1556円をつけています。行動制限はJALに深刻との思惑から、株式市場では売り込まれることとなりました。事実、JALは2022年3月期までの2期で計4600億円もの最終赤字を計上しています。
なお、現在は回復が進んでいます。株価も同様で、上場来安値からの上昇率は61%に達します(2024年12月16日終値)。訪日外国人が過去最高を更新するなど、環境はコロナ禍から様変わりしました。
このような経緯から、JALへの投資を考えている人も増えているかもしれません。今回はJALに投資できる投資信託を紹介します。
純利益2.7倍の急回復 今期は6期ぶり1000億円台が射程圏
まずはJALの業績を押さえましょう。
冒頭のとおりJALは足元で回復が進んでいます。直近の2024年3月期は増収増益、特に純利益は前期比2.7倍の大幅な改善となりました。好調なフルサービスキャリアがけん引したほか、LCCも大きく伸長しました。
【JALの業績(2024年3月期)】
・売上収益:1兆6519億円(+20.1%)
・純利益:955億円(+177.5%)
【JALのセグメント売上収益(2024年3月期)】
・航空運送事業:1兆5149億円(+20.1%)
・その他:2363億円(+10.8%)
※()は前期比
※航空運送事業の内訳:国際線(フルサービスキャリア)7341億円(+18.3%)、国内線(フルサービスキャリア):5748億円(+21.0%)、LCC:673億円(+119.5%)
※その他は卸売業、旅行企画販売、手荷物宅配、システム開発・運用、クレジットカード事業など
出所:日本航空 決算短信
今期(2025年3月期)も増収増益の予想です。純利益は6期ぶりに1000億円台が視野に入ります。中間決算まで公表されており、純利益の進捗率は49.9%となっています。消化はおおむね順調といえそうです。
【JALの業績予想(2025年3月期)】
・売上収益:1兆9300億円(+16.8%)
・純利益:1000億円(+4.7%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想
出所:日本航空 決算短信