「生活が苦しい」 最低賃金1500円を望む人が8割超

今回は転職サービスを提供するマイナビによるアルバイト従事者473人・企業の担当者863人を対象にした調査を参考にする。アルバイト従事者にとって最低賃金が1500円へ引き上げられれば歓迎されそうなものだが、実際はどうなのだろうか。

出所:マイナビ 「最低賃金1,500円引き上げに関する意識調査(アルバイト就業者・企業)」

調査によれば、最低賃金1500円を「実現してほしい派」(=「実現してほしい」「どちらかと言えば実現してほしい」と回答した人)は83.1%に上った。やはり肯定的に捉えている人が多数を占めているようだ。具体的に理由を挙げていく。

「物価が上がっているから」(女性50代)、「生活が安定するから」(男性20代)、など最近の物価高騰による厳しい生活を挙げる人がいた。また、「仕事内容が大変だから」(女性20代)、といった具合に仕事の大変さと比較して賃金が割に合わないことに不満をもつ人も。

一方で「実現しなくてもいい派」(=「実現しなくてもいい」「どちらかと言えば実現しなくてもいい」と回答した人)が16.9%と一定数存在。こちらはどんな理由からなのだろうか。いくつか見ていこう。

「扶養内で働くので年収は変わらないから」(女性50代)と、103万円の壁でも話題になっている扶養控除を挙げる人がいた。また、「求められることが増えそうだから」(女性30代)、といった具合にお金よりも気楽に働くことを優先したい人も。

さらに一人当たりの単価が上がれば人員を減らす企業も出てくる可能性があることから、「採用率が下がるため」(10代男性)、といった声もあった。