65歳から受け取れる国民年金額を確認

確認すべきは「65歳からいくら受け取れるのか」ということです。

まずは年金のベースとなる国民年金(老齢基礎年金)を確認しましょう。令和6年度の国民年金は満額で年間81万6000円です※。

※出所:日本年金機構 

さらに国民年金基金ではAタイプの月額1万円上乗せのコースに加入しているとのことですので、1万円×12カ月で年間12万円です。Aタイプは15年間保証つきの終身年金となりますので、一生涯、国民年金基金も受け取ることが可能です。つまり、国民年金81万6000円+国民年金基金12万円となるため、65歳からは年間で93万6000円という計算になります。

iDeCoの受取額はいくらになるのか確認

続いて、iDeCoから受け取れる金額はいくらになるのかも確認してみましょう。渡辺さんはiDeCoに毎月1.5万円を拠出しており、10年間で積立元本は180万円です。運用利回りはおおよそ3.0%だとのことでしたので、運用益は約14万円、元本と併せた運用結果は約194万円です。

一時金として受け取る場合は約194万円。ちなみに年金として受け取る場合には、5年間なら毎年約39万円、10年間なら同約19万円、15年間なら同約13万円、20年間なら同約10万円です。iDeCoを一時金として受け取るとすると、預貯金の400万円と併せて手持ち資金は約600万円になります。