市場の期待を上回る利益成長が見込める国内大型・中型150銘柄で構成するETF(上場投資信託)「NEXT FUNDS JPXプライム150 ETF」が3月18日、東京証券取引所に上場しました。このETFは野村アセットマネジメントが運用を担っており、JPX総研が2023年7月に算出・公表を始めた指数「JPXプライム150」に連動する金融商品としては、1月に上場した大和アセットマネジメントの「iFree ETF JPXプライム150」に続きます。
同じ3月18日にはデリバティブ(金融派生商品)を扱う大阪取引所で、JPXプライム150指数を対象とした株価指数先物取引も始まりました。東証での上場式典であいさつしたJPXの山道裕己最高経営責任者(CEO)は「プライム150は日本の株式市場の魅力を凝縮している指数だ」と強調し、「NISAの抜本的拡充と恒久化で個人投資家など幅広い方に使われることによって認知度も高まっていくのではないか」と期待を示しました。
プライム150は東証プライム市場に上場する時価総額上位の企業のうち、財務実績と市場評価が高い150銘柄をえりすぐっています。国内2000社超で構成されるTOPIXと比べると、プライム150の銘柄数は10分の1以下に抑えられています。その構成セクターをみると、情報・通信業や医薬品などの割合が大きい一方、自動車や銀行、不動産などのシェアが低いのが特徴です。国内最大の時価総額を誇るトヨタ自動車でさえ、プライム150の構成銘柄に入っていません。
野村アセットの小池広靖CEO兼社長は「プライム150が単なる一つの指数に終わるのではなく、指数に凝縮された思想を全ての上場会社の経営者が意識することで、企業価値と株価を高める取り組みを進めてほしい」と述べました。
日経平均株価は34年ぶりに最高値を更新して初の4万円を突破し、円安の進行や国内企業の賃上げラッシュなどを受けて再び上値を追う展開です。インデックス投資ではS&P500やオール・カントリー(全世界株)指数連動ファンドの人気が続いていますが、プライム150関連のラインナップが今後も充実していけば、日本株インデックスにも熱い注目が集まるかもしれません。