企業に内在する価値に投資する

バフェットさんは投資を行う企業に対し、次のように述べています。
「今日や明日、来月に株価が上がろうが下がろうが、私にはどうでもいい。その会社が10年、50年経っても『欲しい』と皆が思うものを作っているかどうかが重要だ」

バフェットさんは一時的な成長率などに惑わされずに、企業に内在する価値に対してこそ投資をすべきと考えています。株式投資は企業の一部分を保有することです。だから自らがよく知り信頼できる企業に投資します。

その典型がコカ・コーラです。コカ・コーラのブランド力は、世界に類を見ないといえるでしょう。先進国に住む者であれば誰もが知っていて、発展途上の国にあっては豊かさの象徴となります。バフェットさんは「コカ・コーラを飲んだ幸福感は健康上の利益に勝る」(この「名言」までは、私は同意いたしかねますが)、とまで語っています。その真偽はさておき、人々を幸せな気持ちにさせる飲料を作り続ける企業の株は、持ち続けるに値する株といえるのです。

バフェットさん率いるバークシャー・ハサウェイが、コカ・コーラの株式取得を開始したのは1988年のこと。60年連続増配を実現する同社に対し、バフェットさんの信頼はゆるぎないものがあります。