今後の原油価格の動向は?
2020年4月にマイナスを記録したWTI原油先物ですが、その後上昇し2022年2月には2014年7月以来初めて一時100ドル台を記録し、翌3月には130ドル台まで買われる場面もありました。
【WTI原油先物の値動き(月足2020年5月~2022年3月)】
原油価格高騰の背景にはロシアとウクライナの武力衝突があります。もともと新型コロナウイルスからの脱却に対する期待感などから原油価格は上昇傾向にありましたが、ロシアが2022年2月にウクライナに侵攻すると原油価格はさらに上昇しました。
ロシアは世界的な原油産出国で、ウクライナはロシアからEUへ原油を運ぶ重要なパイプラインが通っています。両国が戦争状態となったため供給不安から原油価格が上昇しました。
ロシア・ウクライナ問題は流動的で依然どうなるか不透明です。昨今は落ち着きを見せてきた原油価格ですが、武力衝突の長期化や国際情勢により今後も目が離せません。
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。