2022年1月、三井住友銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「ダブル・ブレイン」の概要
三井住友銀行の1月購入金額ランキング1位は、「ダブル・ブレイン」だった。同ファンドは、イギリスのマン・グループが運用する外国籍ファンドを通じ、債券や株式、商品などに関するデリバティブ取引、為替予約取引などを実質的な取引対象とし、主に「ダイバーシファイド戦略」と「ターゲットリスク戦略」を行う。「ダイバーシファイド戦略」では、買い(ロング)と売り(ショート)をして、上げ相場、下げ相場どちらでも収益の獲得を目標に、積極的な運用を行う。そして、「ターゲットリスク戦略」では、各資産を買い持ち(ロング)して、安定した収益を目標に運用を行う。同ファンドの12月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 0.8%
3カ月 2.0%
6カ月 4.9%
1年 12.7%
2022年になって米国株式市場は上値の重い展開になり、同ファンドの1月末時点における基準価額は13,136円と、12月末時点の13,685円から約4%下落した。ただ、1月はS&P500種株価指数が 5.3%安、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は9%安と、主要株価指数が大幅な下げを記録した中、ほかの株式に投資するファンドに比べて下落率は少なかった。なお、運用資産規模を適正な範囲にするため、2月1日以降、新規の購入申込の受付を一時停止するので、2月はランク外になる可能性が高いだろう。
全体を見て:海外株式型ファンドが人気
三井住友銀行では、2022年1月も海外株式型ファンドの人気が高かった。4位の「インベスコ 世界厳選株式オープン(毎月決算型)」は、利益成長率や配当が高く、グローバルで割安と判断される銘柄に厳選して投資するアクティブファンドである。そして、毎月分配型ファンドとして20年超の実績を持つ、唯一の世界株式型ファンドだ。同ファンドの1月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 -5.44%
3カ月 -2.95%
6カ月 5.26%
1年 25.99%
2022年になってFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げに対する警戒感が高まり、米国を中心に株式市場は上値の重い展開になっている。同ファンドの1月末時点における基準価額は9,170円となり、12月末の9,857円から約7%下落した。ただ、20年以上の実績があるファンドなので、2月以降も三井住友銀行のランキング上位に入る可能性は高いだろう。