2022年1月、SBI証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」の概要
SBI証券の2022年1月ランキング1位は、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」だった。同ファンドは、「バンガード・S&P500ETF」を通じ、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。同ファンドの12月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 4.18%
3カ月 13.21%
6カ月 16.70%
1年 44.23%
このように高いパフォーマンスをだしていることから、投資家の人気も高い。ただ、1月のS&P500種株価指数は5.3%下落し、不安定な値動きとなった。米国のインフレ懸念の高まりによって、FRB(連邦準備制度理事会)が年内に複数回利上げをおこなうとの観測が強まったからだ。とくにハイテク株の下落が大きく、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は、1月に9.0%下げた。FRBは3月のFOMC(連邦公開市場委員会)で利上げを開始するとみられ、それまで値動きの荒い展開が続く可能性が高い。2月もボラティリティの高い状態が続いても、同ファンドに資金流入が続くかどうかに注目している。
全体を見て:国際株式型ファンドが人気
SBI証券のランキング上位10ファンド中、国際株式ファンドが6つランクインしている。4位の「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」で、2021年まで3年連続1位を受賞している人気ファンドである。同ファンドは、「MSCIオール・カントリー・インデックス(配当込み・円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。
「MSCIオール・カントリー・インデックス」は、先進国23カ国・地域、新興国27カ国・地域を対象にしていて、各国市場の時価総額上位約85%をカバーする広範なインデックス。日本における外国株式投資のベンチマーク(運用指標)として有名である。S&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドよりも幅広い銘柄に分散投資できるので、よりリスクを抑えた運用が可能だ。個人投資家の人気が高いので、2月以降もSBI 証券のランキング上位に入る可能性が高いだろう。