2021年12月、横浜銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「投資のソムリエ」の概況

横浜銀行の12月販売件数ランキング1位は、「投資のソムリエ」だった。同ファンドは、国内・先進国・新興国の債券と株式、国内・先進国のREIT (不動産投資信託)の8資産に分散投資し、大きく負けない運用を目指すバランスファンドである。2021年12月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月 -0.06%
3カ月 -0.22%
6カ月 -0.13%
1年   0.34%

直近のパフォーマンスは冴えないものの、2020年3月のコロナショック時でもプラスリターンを確保したことから同ファンドには資金流入が続き、12月末時点の純資産残高は約6480億円となっている。これはバランスファンド最大で、国内公募の追加型株式投信(ETF除く)でも10番目の大きさである。12月も約100億円の資金流入があり、投資家の関心は高い。2022年1月以降も同ファンドが横浜銀行のランキング上位に入るかどうかに注目だ。

全体を見て:インデックスファンドが人気

横浜銀行の12月ランキング上位には、インデックスファンドが多い。2位の「インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)」は、米国の「NASDAQ100指数(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。NASDAQ100指数は、米国のナスダック市場に上場している企業のうち、金融業を除いた時価総額上位100社の株式で構成される株価指数である。アップルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど大手IT企業の比率が高く、12月末時点における騰落率も以下のように好調だ。

1カ月 1.66%
3カ月  14.87%
6カ月  17.69%
1年      42.68%

ただ、2022年はFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ観測により、PER(株価収益率)の高いIT・ハイテク株などのグロース株は、売られやすい展開になることが予想される。同ファンドが投資するグロース株(成長株)からバリュー株(割安株)に資金シフトが起こる可能性もあり、2022年1月以降も横浜銀行のランキング上位に入るかどうかに注目している。