2021年12月、三井住友信託銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「ジパング企業債ファンド」の概要

三井住友信託銀行の12月ランキング1位は、「ジパング企業債ファンド」だった。同ファンドは、日本企業や日本企業の海外子会社などが発行する普通社債や劣後債に投資する。また、円建ての債券だけでなく利回り向上のために外国債券も組み入れているが、為替ヘッジを行っている。同ファンドの12月末時点における騰落率は以下の通り。

1カ月 0.29%
3カ月 0.47%
6カ月 1.20%
1年    2.48%

劣後債の比率が約80%で、外国債券の割合が約26%になっている。その結果、通常の国内債券に比べて高い利回りを確保しているのだ。劣後債はデフォルト(債務不履行時)の損失が普通社債よりも大きいが、その分、利回りが高くなっている。株式よりもリスクが低く、比較的高い利回りが確保できるので、2022年1月以降も三井住友信託銀行のランキング上位に入る可能性は高いだろう。

全体を見て:3位に日経平均株価を対象にしたインデックスファンドがランクイン

3位に「SMT日経225インデックス・オープン」がランクインしている。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、12月末時点における騰落率は以下の通り。

1カ月   3.63%
3カ月  -2.16%
6カ月   0.61%
1年      6.05%

2021年の日経平均株価は約5%上昇した。ただ、米国の株価指数は20%以上上昇したが、日本株の上昇は限られた。しかし、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは、下落時に買いが増える傾向にある。2022年1月は国内株式市場の上値が重い展開になっているが、引き続き同ファンドへの買いが継続するかどうかに注目だ。