2021年12月第4週、大和証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」の概要

大和証券の12月第4週販売ランキング1位は、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」だった。同ファンドは米国の成長株に投資するアクティブファンドで、11月末時点における組入上位銘柄は以下の通り。

1.アルファベット 8.0%
2.マイクロソフト 7.9%
3.アマゾン・ドット・コム 5.4%
4.メタ・プラットフォームズ 4.9%
5.VISA 4.4%

そして、11月末時点における騰落率は以下の通り。

1カ月  3.6%
3カ月  5.7%
6カ月 19.3%
1年    41.7%

同ファンドは2014年9月に運用を開始したが、7年間の運用期間中に資金が流出したのは、2016年から17年にかけてと、2019年2月だけだった。好調なパフォーマンスを背景に、2019年の終わりごろから資金流入が増加傾向にあり、2021年12月時点の純資産残高は、1兆7,368億円となっている。野村証券や大和証券など大手対面証券でのランキング上位に入っているので、2022年も旺盛な資金流入が続く可能性は高いだろう。

全体を見て:レバレッジ型ファンドの人気が高い

ランキング2位に「iFreeレバレッジNASDAQ100」、8位に「ダイワ・ブルベア・ファンド6 ブル3倍日本株ポートフォリオ」、10位に「iFreeレバレッジS&P500」といったレバレッジ型ファンドがランクインしている。2位の「iFreeレバレッジNASDAQ100」は、米国のNASDAQ100指数に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。NASDAQ100指数は、米国のナスダック市場に上場する金融セクター以外の銘柄のうち、時価総額の大きい上位100銘柄で構成される株価指数である。アップルやアルファベット(グーグルの親会社)、マイクロソフトなど世界的なIT・ハイテク企業の比率が高いという特徴がある。2021年はS&P500種株価指数やNYダウなど他の株価指数に比べてパフォーマンスもよく、同ファンドの12月時点におけるリターンも、以下のように好調だ。

1カ月 0.8%
3カ月  23.9%
6カ月  26.1%
1年     57.8%

ただし、今後もこのような高いリターンが保証されているわけではない。レバレッジ型ファンドは株価が下落する局面だけでなく、もみ合い相場でも損失が膨らむ可能性があり、保有コストである信託報酬も、インデックスファンドより高い傾向にある。あくまでも短期的な値幅を狙うファンドであり、長期保有には向いていないという点に注意が必要だ。