2020年12月14日、前月の米大統領選(一般投票)で選出された「選挙人」538人が投票を行い、306票を獲得したジョー・バイデン氏が第46代大統領に正式に選出されました。
「バンデン氏の経歴」とバイデン氏肝いりの「インフラ投資法案」、また「次の米大統領選のスケジュール」について確認しましょう。
交通事故で妻子を失う…バイデン大統領の経歴
バイデン氏は悲劇の大統領として知られます。1942年11月20日、バイデン氏はペンシルベニア州で生まれました。その後10歳のときにデラウェア州へ移り住み、29歳の若さで同州から上院議員に選出されます。
しかし当選のわずか翌月、家族が交通事故に巻き込まれ、妻と娘を同時に亡くしてしまいます。バイデン氏は同じく事故に巻き込まれた息子2人の病室で就任の宣誓を行い、家族との時間を過ごすため議会のあるワシントンまで片道100分ほどかけて電車で往復しました。この経歴から、バイデン氏は「アムトラック・ジョー」という愛称で呼ばれることがあります(アムトラック=全米鉄道旅客公社)。
2009年に前オバマ大統領時の片腕として副大統領に就任します。2011年8月には東日本大震災の慰問のために来日し、副大統領として宮城県を訪問しました。
2015年、バイデン氏をさらなる悲劇が襲います。長男のボー・バイデン氏が脳腫瘍で亡くなったのです。わずか46歳の生涯でした。バイデン氏は翌年の大統領選への出馬が目されていましたが、同年10月に立候補しない旨を正式に表明します。
トランプ政権下の2019年4月、バイデン氏は大統領選への出馬を表明します。民主党内の候補者選びを勝ち抜き、2020年11月に行われた米大統領選(一般投票)でトランプ氏を破りました。
そして2020年の12月14日、各州を代表する選挙人の過半数がバイデン氏に票を投じ、バイデン大統領の誕生が確定します。翌1月20日、バイデン氏が正式に大統領に就任しました。
【バイデン大統領の主な経歴】
・1942年11月(0歳):ペンシルベニア州で生まれる
・1972年11月(29歳):上院議員に当選。翌月、交通事故で妻と娘を亡くす
・2009年1月(66歳):オバマ前大統領時の副大統領に就任
・2015年5月(72歳):長男を脳腫瘍で亡くす
・2021年1月(78歳):第46代米大統領に就任