finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート

基礎からわかるインド株ファンド① 日本初となるインド株現物ETFが上場!現地の代表的な株価指数「Nifty50」とは?

finasee Pro 編集部
finasee Pro 編集部
2024.08.22
会員限定
基礎からわかるインド株ファンド① 日本初となるインド株現物ETFが上場!現地の代表的な株価指数「Nifty50」とは?

インドの代表的な株価指数である「Nifty50」(ニフティ・フィフティ)に連動するETF「iFreeETF インドNifty50」(大和アセットマネジメント)が20日、東証に上場しました。現物のインド株に投資するETFとしては国内初となります。そもそも「Nifty50」とは、どのような特徴のある指数なのでしょうか?投信の販売現場でも役立つインド株ファンドの基礎知識を解説します。

人気のインド株ファンドはアクティブ型が主役
インデックス商品はETFで「投資しやすさ」を追求

足もとのインド株ファンドの売れ筋はアクティブファンドが中心です。2024年1~6月におけるインド株ファンドの国内資金流入額ランキング上位10本のうち、1位の「HSBC インド・インフラ株式オープン」をはじめ9本をアクティブ型が占めています。電力・交通インフラや一般消費財といった、人口増加の恩恵を受けつつ景況に左右されにくいセクターに投資するタイプがほとんどです。

他方でインデックスファンドで10位以内に名を連ねているのは、大和アセットの「iFreeNEXT インド株インデックス」(6位)の1本のみです。このファンドはNifty50に連動し、信託報酬は0.473% (税込・年)となっています。20日に上場した「iFreeETF インドNifty50」は、いわば「iFreeNEXT インド株インデックス」のETF版にあたり、信託報酬は0.385%(税込・年)です。

                 大和アセットのHPより

Nifty50とは、どういう指数か

そもそもインドを代表する株価指数は、インド国立証券取引所のNifty50のほかにも、ボンベイ証券取引所のSENSEX30が知られています。どちらもTOPIX(東証株価指数)と同様、時価総額加重平均型の株価指数です。構成銘柄の時価総額やセクターの傾向に目立った差はありませんが、Nifty50のほうが銘柄数が多いだけ分散が効いています。

Nifty50のセクター構成比率は、上位から金融サービス(33%)、情報技術(14%)、エネルギー(12%)となっています。たとえば資本財や素材などの銘柄が半分を占める「HSBC インド・インフラ株式オープン」などと比べると、Nifty50に連動する商品は現地の金融・IT企業の成長をより多く取り込んでいるといえます。

インドの証券税制がもたらす影響

20日に上場したiFreeETF インドNifty50について、大和アセットは「現物のインド株式に投資する国内初のETF」と銘打ち、現物株を投資対象に含めていることをことさら強調しています。これまでに上場した他社のインド株インデックス連動ETFは、現物株ではなく全て先物取引に基づいています。

なぜこれまで、インドの現物株に投資するシンプルなETFがなかったのでしょうか。背景にあるのが国際税制のルールです。日印両政府は租税条約により、日本からインド株に投資した場合のキャピタルゲインへの課税権をインド側に認めています。したがって、インド株投信やETFの構成銘柄を入れ替える際には、その都度インドのキャピタルゲイン課税のコストがかかってしまいます。これが現物株取引でなく先物取引であれば、インドのキャピタル課税の対象外になるだけでなく、構成銘柄ごとの保有状況を管理する手間も省けます。しかし一方で、先物の需給によっては指数との乖離が大きくなって「指数連動」ではなくなってしまう恐れがあります。

その点でiFreeETF インドNifty50は、先物と現物株の両方にバランスよく投資することで、それぞれのメリットを生かしつつデメリットの低減を図っているのが特長です。

世界経済におけるインドの存在感の高まりに合わせて、インド株ファンドの人気にも拍車がかかるかもしれません。インドの政治・経済の動向は、預かり資産業務に携わる方が押さえておくべき予備知識になりつつあります。

人気のインド株ファンドはアクティブ型が主役
インデックス商品はETFで「投資しやすさ」を追求

足もとのインド株ファンドの売れ筋はアクティブファンドが中心です。2024年1~6月におけるインド株ファンドの国内資金流入額ランキング上位10本のうち、1位の「HSBC インド・インフラ株式オープン」をはじめ9本をアクティブ型が占めています。電力・交通インフラや一般消費財といった、人口増加の恩恵を受けつつ景況に左右されにくいセクターに投資するタイプがほとんどです。

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
法人会員とは別に、個人で登録する読者モニター会員を募集しています。 読者モニター会員の登録はこちら
※投資信託の販売に携わる会社にお勤めの方に限定しております。
モニター会員は、投資信託の販売に携わる企業にお勤めで、以下にご協力いただける方を対象としております。
・モニター向けアンケートへの回答
・運用会社ブランドインテグレーション評価調査の回答
・その他各種アンケートへの回答協力
1

関連キーワード

  • #投資信託
  • #ETF
  • #NISA
  • #マーケット情報

おすすめの記事

投資信託の「運用損益」プラス顧客率ランキング 
銀行、証券会社以外の選択肢とは?【IFA編】

Finasee編集部

【ネット証券&対面証券72社編】投資信託の「運用損益」プラス顧客率ランキング

Finasee編集部

個人投資家の力で日本企業を変える──
マネックス・アクティビスト・ファンド、設立5周年
松本大氏が魅力を語る

finasee Pro 編集部

まだ誰も見つけていない“スター候補”企業に投資できる―今、あらためて投資の醍醐味を提示する「クロスオーバー投資」とは

Finasee編集部

1位は「シティグループ米ドル社債/欧米マルチアセット戦略ファンド2024-12」! 債券持ち切り型運用に迷い?(24年12月の外債ファンド)

finasee Pro 編集部

日本初のハンセンテック指数連動ETFが東証上場―注目浴びる“中国テック株”が投資の選択肢に

Finasee編集部

トランプの米国に疲れた皆さん、欧州はいかが?日本で唯一の「英国株インデックスETF」が上場!

finasee Pro 編集部

【新NISA対象】ブラックロックから「iシェアーズ S&P500 トップ20 ETF」「iシェアーズ ゴールド ETF」が上場! 個人投資家にとっての魅力は…

Finasee編集部

日経平均はもう古い?野村アセットが参入!日本の魅力を凝縮した「JPXプライム150」連動ETFが上場 先物取引もスタート

finasee Pro 編集部

資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
③日本の金融リテラシー向上へ、将来の資産運用を支える人材を育てる

finasee Pro 編集部

資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
②DX・企業価値・サステナ・オルタナの4分野で日本を動かす

finasee Pro 編集部

資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
①国内外の金融50社超が参加!資産運用フォーラムが目指すもの

finasee Pro 編集部

日本初のハンセンテック指数連動ETFが東証上場―注目浴びる“中国テック株”が投資の選択肢に

Finasee編集部

10億円以上の資産家が多いのは山口県、北陸ではNISA活用が進む。県民性から読み解く日本人の投資性向とは?

Finasee編集部

著者情報

finasee Pro 編集部
ふぃなしーぷろへんしゅうぶ
「Finasee」の姉妹メディア「Finasee PRO」は、銀行や証券会社といった金融機関でリテールビジネスに携わるプロフェッショナルに向けたオンライン・コミュニティメディアです。金融行政をめぐる最新動向をはじめ、金融機関のプロフェッショナルにとって役立つ多様なコンテンツを日々配信。投資家の皆さんにも有益な記事を選りすぐり、「Finasee」にも配信中です。
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
西日本シティ銀行の売れ筋ランクアップファンドに価格変動の洗礼、価格波乱なく堅調に推移するファンドとは?
長野市vs松本市"不仲説"を乗り越え統合の八十二銀・長野銀が、「もう取引しない」と立腹の取引先と雪解けに至るまで
【運用会社ランキングVol.2/販売会社一般編①】銀行・証券会社からの評価トップは2年連続でアモーヴァ・アセットマネジメント、新NISA2年目で変転期の投信市場が求める運用会社は?
【運用会社ランキングVol.1】販売会社が運用会社に求めるものは、運用力か人的支援か? 2025年の評価を発表!
三井住友銀行の売れ筋でランクアップしたファンドは? ランクインした「ライフ・ジャーニー」は期待以上のリターン
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」
第15回 住宅ローン金利の上昇はどのセクターにどんな効果を及ぼすか
三菱UFJ銀行の売れ筋トップに「日経225」、圧倒的なパフォーマンスのアクティブファンドは?
いわき信組処分の余波……金融庁は刑事告訴を検討も、地域金融機関を救う「資本参加制度の延長論」に落とす影
【連載】こたえてください森脇さん
⑫元本保証でない商品の販売を嫌がる職員への働きかけ
みずほ銀行の売れ筋は単位型ファンドの一巡で定番ファンドが復調、意外と高リスクのファンドが人気化
【連載】こたえてください森脇さん
⑫元本保証でない商品の販売を嫌がる職員への働きかけ
長野市vs松本市"不仲説"を乗り越え統合の八十二銀・長野銀が、「もう取引しない」と立腹の取引先と雪解けに至るまで
三井住友銀行の売れ筋でランクアップしたファンドは? ランクインした「ライフ・ジャーニー」は期待以上のリターン
1000億円規模で新規設定された「野村日本バリュー厳選投資」、新規設定金額は2カ月連続大幅増 =25年10月新規設定ファンド
【連載】こたえてください森脇さん
⑪預かり資産業務に対するマネジメント層の理解が低い
三菱UFJ銀行の売れ筋トップに「日経225」、圧倒的なパフォーマンスのアクティブファンドは?
金融緩和、インフレ、インバウンドで日本の近代美術作品に熱視線?――アート市場の最新動向を銀座画廊界キーパーソンに聞いた
広島銀行の売れ筋に見えるアクティブファンドの魅力、「ラップ型ファンド」にも評価が高まる
みずほ銀行の売れ筋は単位型ファンドの一巡で定番ファンドが復調、意外と高リスクのファンドが人気化
いわき信組処分の余波……金融庁は刑事告訴を検討も、地域金融機関を救う「資本参加制度の延長論」に落とす影
片山さつき新大臣は「資産運用立国」基本線を継承へ!一方、岸田元首相が運用業界につきつけた「注文」とは…
投資信託の「運用損益」プラス顧客率ランキング 
銀行、証券会社以外の選択肢とは?【IFA編】
【連載】こたえてください森脇さん
⑩役席者には収益目標、現場には残高目標。両方を達成するには?
【新連載】プロダクトガバナンス実践ガイド~製販情報連携の背景と事例
①プロダクトガバナンスが注目される背景と製販情報連携の重要性
【連載】こたえてください森脇さん
⑪預かり資産業務に対するマネジメント層の理解が低い
【みさき透】高市内閣で「運用立国」から「投資立国」へのシフトが加速へ
ファンドモニタリングは、どの指標を参照すればいいか
(3)アクティブファンドのモニタリング② α(アルファ)値とβ(ベータ)値
【文月つむぎ】片山さつき新大臣に贈る言葉
銀行・保険会社による暗号資産解禁案、金融庁がにじませた「躊躇」を指摘する声も。その理由とは…?
【文月つむぎ】証券口座乗っ取り被害ゼロへ 金融庁の新監督指針を読み解く
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2025 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら