タスクフォースの初会合では事務局を務める金融庁側が、二重計算問題を念頭に、資産運用の事務と運用の一体的運用が業界の高度化と新規参入の阻害要因になっていると指摘しました。担当者は「運用力向上を図っていく上で、資産運用業の新規参入の促進を目指す取り組みを行っていくべき」との認識を示しました。
また、オブザーバーとして参加している投資信託協会側は、基準価額の算出業務を信託銀行などが単独で引き受ける「一社計算」の実現を見据え、算定ミスに一定の許容幅を設ける「マテリアリティ・ルール」の導入を提言しました。
二重計算は業界内で長年にわたって議論の的となってきた、古くて新しいトピックといえます。問題解消への機運が改めて高まるきっかけとなったのは、金融庁が今年4月に公表した「資産運用業高度化プログレスレポート2023」です。