石灰石と銅も 鉱山事業が利益の柱、多角化で業績安定
日鉄鉱業は日本製鉄の鉱山部門を源流に持つ企業です。国内で石灰石を産出するほか、チリでは銅も生産しています。社名に日鉄(日本製鉄)が含まれますが、日本製鉄は10.32%を保有する筆頭株主ではあるものの、それ以上の資本関係はありません。また、日鉄鉱業に売上高の10%以上を占める外部顧客はおらず、販売を依存している状況でもありません。
石灰石は主に鉄鋼やセメントの製造に用いられます。日本は鉱物の多くを輸入に頼りますが、石灰石は国内自給率100%です。日鉄鉱業は鳥形山鉱業所(高知県)を中心に国内に多くの石灰石鉱山を保有し、産出は国内トップクラスです。この石灰石事業と、銅事業が主に利益を構成しています。
鉱山株は一般に市況影響が強く業績が変動しやすいところ、日鉄鉱業は相対的に安定しており、直近10年で赤字を出したことはありません。26年3月期は売上高が2000億円を突破し、営業利益は10年で最高となる165億円に達する見通しです。
業績の安定に貢献しているのが多角化です。機械や薬剤も製造するほか、不動産業や再生可能エネルギー発電も手掛けています。銅の金属事業は変動が大きい傾向にありますが、その他の事業がカバーし、全体の安定感につながっています。

