幸せなはずなのに満たされない心

仕事から自宅であるマンションに帰宅をする。玄関を開けるとリビングから教育テレビの音が聞こえてきた。

美菜がリビングに入ると7歳になる娘の雪が嬉しそうに手を振ってきた。

「ママ、お帰り」

「ただいま。今からご飯作っちゃうね」

「うん! 何作るの⁉」

美菜は冷蔵庫から挽肉を取り出して雪に見せた。

「今日はハンバーグにするよー」

「やったぁ!」

ソファに座っていた雪は嬉しそうにガッツポーズを見せた。

「ご飯ができるまでに宿題を済ませちゃいなさい」

そう言うと雪はテレビを消して素直に自分の部屋に戻っていた。

晩ご飯ができた頃に夫の幸平が帰ってきて3人で晩ご飯を食べた。

幸平とは結婚して8年になる。可愛い娘もいてそれなりに幸せな生活を送っている。それでも美菜の中にはこのままでいいのかなという漫然とした不満があった。

食後にソファでくつろぐ幸平の横に美菜は座る。

「今度の日曜日さ、ちょっとヨガに行ってこようと思ってるんだけど」

幸平はお腹を掻きながら質問してきた。

「雪は? どうすんの?」

「お友達と遊びに行く約束があるって言ってたわよ」

それを聞き、幸平は軽く頷いた。

「ああそう。なら行ってくれば」

「ありがとう」

許可をもらって、美菜はスマホでヨガインストラクター講座の体験会に応募をした。