二人以上世帯は株式と投資信託の合計が預貯金を超える

次に30代二人以上世帯の金融商品ごとの保有額をみていこう。

30代の金融商品(種類別)保有額ランキング(二人以上世帯)

30代の金融商品(種類別)保有額ランキング(二人以上世帯)を表した図表
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(※金融資産保有世帯、実数534人)よりFinasee編集部作成
 

1位 預貯金 420万円(うち定期性預貯金139万円)
2位 株式 354万円
3位 投資信託    175万円
4位 生命保険    122万円
5位 個人年金保険 81万円
6位 その他金融商品 75万円
7位 金銭信託 33万円
8位 債券 31万円
9位 損害保険 24万円
10位 財形貯蓄 23万円

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(※金融資産保有世帯、実数534人)よりFinasee編集部作成

30代の二人以上世帯では貯蓄から投資へのシフトが進んでいるようだ。1位の預貯金(420万円)に対し、2位の株式(354万円)と3位の投資信託(175万円)の合計は500万円を突破しており、リスク資産への配分比率が極めて高い。中でも株式の保有額が投資信託の約2倍に達している点は新NISAの成長投資枠などを活用し、より主体的なリターンを追求する攻めの姿勢の表れかもしれない。

一方で、4位の「生命保険」(122万円)や5位の「個人年金保険」(81万円)といった保険商品も持っている。投資で資産の最大化を図る一方で、家族を持つ世帯として、保険による万一への保障という「守り」も重視している。30代世帯がバランスの取れたバーベル戦略を合理的に選択している実態が読み取れる。

株式や投資信託の保有額の多さには 30代という運用期間の長さを武器にボラティリティ(価格変動)を許容できる自信が表れているのかもしれない。

30代が「自分らしい資産づくりの土台」を築くために

調査結果から30代は単身・二人以上世帯ともに、預貯金を守りつつ株式や投資信託を積極活用する攻守のバランスが取れた世代であることが分かった。特に二人以上世帯でのリスク資産比率の高さは、長期運用によるメリットを理解している表れといえそうだ。

現在の姿勢を維持しつつ、ライフステージの変化に備えたリバランスを定期的に行うことが必要だ。株式の保有比率が高い世帯ほど、相場急変時の生活防衛資金の確保が重要になる。新NISAなどの非課税制度を最大限活用しながら、数年以内に使う予定のあるお金と、10年単位で育てるお金を明確に色分けし、時間という最強の武器を味方につけて着実な資産形成を続けてほしい。

<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(金融経済教育推進機構) 調査時期/令和7年6月20日~7月2日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、調査方式/インターネットモニター調査