30代単身“元本割れ”「経験あり、なし」の割合は?

全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構)から「元本割れの経験」について30代単身世帯の回答を見ていこう。

■元本割れの経験(30代単身世帯)

元本割れの経験(30代単身世帯)
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数326)よりFinasee編集部作成
 

調査結果によれば30代単身世帯の元本割れ経験は「ある」との回答が26.1%となった。約4人に1人の割合だ。これは全体の平均(32.4%)と比較すると6.3ポイント低く、全年代では20代に次いで低い割合だった。

一方で元本割れの経験が「ない」と回答した人は73.9%と多数派を占める。30代という年代から投資期間そのものがまだ短い可能性もある。あるいは運用商品のポートフォリオのうち預貯金など元本確保型商品の占める割合がほとんどという人もいるだろう。

なお40代では67.3%と、30代より6.6ポイント低い。年齢を重ねるにつれ目標額を目指して、資産が増える可能性のある株式や投資信託などへの投資を増やしているのかもしれない。

元本割れ経験者はどう受け止めた?

元本割れを経験した30代単身世帯はどのように受け止めたのか。心構えとして参考にしたいと考える人もいるのではないだろうか。

■元本割れ経験の受け止め方(30代単身世帯)

元本割れ経験の受け止め方(30代単身世帯)
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数85)よりFinasee編集部作成
 

元本割れを経験した30代単身世帯の受け止めとして最も多かった回答は「自分の相場についての予想が外れたのであるから、それは仕方がない」で72.9%。投資には自己責任がつきものと冷静に受け止めた人が大多数を占めている。

次いで「自分が元本割れするリスクをよく理解していなかったのであるから、それは仕方がない」が20.0%と続く。こちらも自身の問題として受け止める姿勢が見られる。

一方で「相場の変動によって元本割れするリスクを金融機関が十分に説明しなかったためだ」「著しい誤解を招く広告、勧誘を金融機関から受けたためだ」と金融機関側の問題とする回答はいずれも3.5%と少数派だった。全体としては、自分自身の問題として受け止める傾向が強いようだ。