元本割れの経験がある40代単身世帯はどのくらい?

元本割れの経験者は40代ではどの程度いるのだろうか。全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(金融経済教育推進機構)から「元本割れの経験」について40代単身世帯の回答を見ていこう。

■元本割れの経験(40代単身世帯)

元本割れの経験(40代単身世帯)
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数324)よりFinasee編集部作成
 

金融経済教育推進機構による調査では「経験がある」と回答した割合が32.7%と約3分の1に上った。つまり40代単身世帯の3人に1人が元本割れを経験しているということだ。

一方で「経験はない」と回答した人は67.3%。資産運用を始めてからの期間が浅く、まだ元本割れにあったことがない、あるいはうまく元本割れを避けられる運用を心掛けてきたのだろうか。それとも、最初から預貯金などの元本確保型の商品だけで資産形成を行っているのか。理由は各自で異なるだろう。

特筆すべき40代単身世帯の特徴としては、全国の単身世帯の平均(※経験あり32.4%、なし67.6%)とほぼ変わらないことが挙げられる。

※20代~70代の単身世帯2500人

元本割れ「仕方ない」と思った人はどのくらい?

元本割れは避けたいが、実際に起こってしまった場合はどう受け止めればよいのか。気になる人も多いだろう。40代の元本割れ経験者の受け止め方を参考にしてみよう。

■元本割れ経験の受け止め方(40代単身世帯)

元本割れ経験の受け止め方(40代単身世帯)
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2024年」(※実数106)よりFinasee編集部作成
 

元本割れを経験したことのある40代単身世帯の回答として、最も高かったのは「自分の相場についての予想が外れたのであるから、それは仕方がない」で75.5%。実に4人に3人以上が「仕方がない」と自分の責任として受け止めている。

全体と比較すると40代は4.6ポイント高く、全年代で最も高い割合となっている。

次いで「自分が元本割れするリスクをよく理解していなかったのであるから、それは仕方がない」が19.8%。これらを合わせると95.3%と、ほとんどの人が元本割れを自己責任として捉えていることが分かる。

一方、元本割れについて金融機関から十分な説明がなかった、あるいは誤解を招く広告・勧誘を金融機関から受けたと回答した人は少数にとどまった。