「テーマ型」で出色のファンドとは?
大和証券の売れ筋のもうひとつのグループが、「インド株」や「netWIN」、「金融株」など特定のテーマに特化したファンド群だ。このグループは、必ずしも足元のパフォーマンスが良好というわけではない。もちろん「ダイワ金融新時代ファンド」は国内株ファンドの中でパフォーマンスがずぬけたファンドの1つであり、そのパフォーマンスが評価されてランクインしていると考えられるが、パフォーマンスが伴わなくてもトップ10に居続けているファンドもある。
その典型が「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」だ。インド株は2024年7月にピークをつけてから緩やかな右肩下がりになっている。同ファンドのトータルリターンも2025年8月末時点で過去1年はマイナス6.15%だ。出遅れ感が強いといわれてきた日本株の「ストックインデックスファンド225」ですら、過去1年でプラス12.04%であることと比較してもインド株ファンドの低迷は続いている。それでも「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」は売れ筋トップ10に入り続けている。2024年9月~11月はランキングのトップにすらなっていた。
足元の運用成績が悪くても人気があるのは、将来への期待感の強さが背景にあるからだろう。実際に、「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」は過去1年の成績こそマイナスだが、過去3年では40.11%、5年で148.48%など長期の投資では高いリターンで応えている。足元の成績は悪くとも、投資対象の将来を考えてしっかり投資をし続けているのはしたたかな投資姿勢と感じられる。
執筆/ライター・記者 徳永 浩