住宅ローン利用者が選んだ金融機関は?
住宅金融支援機構が2025年6月27日に公表した「住宅ローン利用者の実態調査」では調査対象者が借入を行った金融機関に関するデータをまとめている。結果によると、住宅ローン利用者が借入先として選んだ金融機関には明確な傾向が見られた。
金融機関/住宅の種類/職業/地域
住宅ローン借入先金融機関ランキング
1位 地方銀行 28.8%
2位 都市銀行 21.9%
3位 ネット銀行 21.7%
4位 信用金庫・信用組合 5.1%
5位 JAバンク 4.7%
6位 信託銀行 4.2%
7位 労働金庫 4.0%
※その他9.7%除く
出所:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査 【住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)】」よりFinasee編集部作成
住宅ローンを組んだ金融機関のトップは地方銀行で全体の約3割を占めている。この理由には後述する調査対象者の居住地域が影響していると考えられる。地元に根差した地方銀行は身近で利用しやすい選択肢の一つであり、地域特性に合わせた住宅ローン商品を提供していることもある。
次いで、都市銀行とネット銀行がほぼ同率で2位と3位を占めているのも注目点だ。都市銀行は全国に支店網を持ち、幅広い層に対応できる商品ラインアップを展開する。ネット銀行は店舗運営コストの削減等により低金利の住宅ローン商品を訴求する傾向にある。特にネット銀行が21.7%という高い割合を占めていることは住宅ローン市場におけるオンラインサービスの浸透を示唆している。