トヨタの総合商社、グループの影響強め ビジネスは自動車以外も広く展開
豊田通商はトヨタグループの総合商社です。トヨタ自動車は豊田通商の議決権の約21.8%を所有しており、豊田通商はトヨタ自動車の持分法適用会社となっています。
業績においてもトヨタグループの影響は大きめです。豊田通商の売り上げに占めるトヨタグループの割合は単体で35.3%、連結では17.4%となっています(2024年3月期)。過半はグループ外から得ているとはいえ、業績はトヨタグループの動向に左右されることとなるでしょう。
取り扱う商材も自動車に関連するものが多くなっています。しかし自動車以外のビジネスも多く展開しています。鋼材や穀物などの売買ほか、空港の運営事業や発電事業なども手掛けています。総合商社らしく、事業ポートフォリオは多様です。
【セグメント純利益(2024年3月期)】
・金属:607億円
・グローバル部品・ロジスティクス:455億円
・モビリティ:559億円
・機械・エネルギー・プラントプロジェクト:279億円
・化学品・エレクトロニクス:550億円
・食料・生活産業:118億円
・アフリカ:691億円
出所:豊田通商 決算短信
なお、豊田通商は今期(2025年3月期)にセグメント名称を変更しています。また新たに「サーキュラーエコノミー」セグメントを設け、従来の金属と化学品・エレクトロニクスから一部を振り替えています。