「人生100年時代」と言われる昨今ですが、金融庁が出した「老後に2000万円お金が足りなくなる」というショッキングな内容の報告書が話題となりました。2000万円という数字はどこから出てきたのか、本当に不足するとしたらどう対策すればよいかを考えてみたいと思います。
「2000万円」はどこから出てきたの?
問題となった「2000万円」ですが、出所を辿っていくと2017年の総務省「家計調査」に行き着きます。この調査結果によると夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦二人の無職世帯で、1ヶ月当たりの平均収入額は209,198円、これに対して平均支出額は263,718円となっています。1ヶ月あたりの赤字額は54,520円ですね。
報告書には60歳の人の25%は95歳まで生きるという調査結果も掲載されており、65歳以降95歳までの30年間を老後期間とすると、54,520円×12ヶ月×30年=1,962万7,200円≒2000万円が赤字になる、となります。
では、「2000万円あれば大丈夫」「2000万円なければダメ」なのでしょうか。この数字は平均からざっくりとした計算で導かれていますが、私たちの生活はひとりひとり千差万別。平均にピッタリ当てはまる人ばかりではありません。重要なのは「ウチではどうなの?」ということになってきます。