前期は増収増益 銀行の苦戦をグループ会社がカバー
次にちゅうぎんFGの業績を押さえましょう。
直近の2024年3月期は増収増益でした。増益は役務取引等利益や債券関係損益の改善がけん引しました。株式関係損益の減少や与信費用の増加をこなし、経常利益および純利益のいずれも増加しています。
【ちゅうぎんFGの業績(2024年3月期)】
・経常収益:1846億円(+2.6%)
・経常利益:311億円(+5.3%)
・純利益:213億円(+4.4%)
※()は前期比
※参考(中国銀行単体):コア業務粗利益:843億円(-2.8%)、コア業務純益314億円(-11.3%)
中国銀行単体では減益でした。コア業務粗利益の減少と経費の増加から、経常利益および純利益はいずれも減益となっています。
コア業務粗利益の減少は資金利益の悪化が主因です。円貨の貸し出し利息は好調だったものの、外貨の調達コストの増加が重荷でした。また、前期に計上していた投信解約損益のはく落も、資金利益の減少につながっています。
一方、銀行以外のグループ会社は好調でした。前期に計上したグループ会社間の株式売却益の影響を除き、大きな増益を果たしました。ちゅうぎんFGは、持ち株会社化でシナジー効果が高まったことが背景にあると分析します。
【ちゅうぎんFGのグループ会社の経常利益(2024年3月期)】
・中国銀行:266億円(-9億円)
・中国銀行を除くグループ会社:42.4億円(+13.9億円)
※()は前期比