銀行、対面証券、ネット証券…それぞれで口座開設した人の理由は共通

一口にNISA口座といっても、提供する会社のサービス形態はさまざま。みなさんはどんな理由からその会社にNISA口座を開設したのでしょうか。調査は顧客満足度に関する調査・コンサルティングを行う株式会社J.D. パワー ジャパンが銀行・証券会社のNISA口座で投資を行う全国の20歳~79歳を対象に口座開設した理由を質問。

図表1 NISA口座を開設した理由

出典:株式会社J.D. パワー ジャパン 「J.D. パワー 2024年 NISA顧客満足度調査」

結果、全国展開の銀行大手4社で口座開設した人は、「その金融機関の窓口/担当者の勧め」を挙げる声が最多。3位の「その金融機関を投資以外でも利用している」もそうですが、預貯金、振込、ローンなど普段の接点の多さが口座開設の後押しになっているようです。

次に対面証券大手5社では「NISA口座の開設が簡単」を挙げる人が断トツ1位。3位の「NISA口座における商品購入や取引の手続きが簡単」と合わせて、対面によるサポートが評価されているのかもしれません。また総合証券の強みが注目されてか「NISA口座で購入できる商品の種類が多い」を挙げる人が2位でした。

最後に実店舗を持たないネット証券大手5社では「NISA口座での取引手数料が安い」を挙げる人が断トツ1位。大手5社(SBI証券、楽天証券、松井証券、auカブコム証券、マネックス証券)は新NISAでも取引手数料をゼロ円にしており、こうした取り組みが評価されているようです。また2位の「NISA口座の開設が簡単」を挙げる人は銀行や対面証券でも多く、サービス形態に限らずみなさん重視しているようです。

銀行部門1位はアプリにも意欲的なあのメガバンク

最初に全国展開の銀行大手4社を対象にしたランキングから。調査では各社について「NISA口座での取引手数料」「NISA口座で取引できる投資商品の豊富さ」など7項目に関するユーザーの評価を基に総合満足度スコアを算出してランキング。

結果は三井住友銀行が1位に。2023年には口座、クレジット、デビット、ポイント払いなどをまとめて管理できる「Olive」を開始するなど、アプリを起点とした顧客基盤の拡大にも意欲的な同社。

評価項目別では「NISA口座で取引できる投資商品の豊富さ」、「NISA口座の情報のわかりやすさ(運用実績、投資限度額など)」、「NISA口座での運用のしやすさ(売買・積立商品の変更など)」、「NISAに関する各種情報提供(パンフレット、リーフレット、Webでの情報提供など)」、「問い合わせの際のNISAに関する質問への対応力」、「問い合わせの際のNISAに関する知識の豊富さ」の6項目で最高評価を獲得。

2位はみずほ銀行。評価項目別では「NISA口座での取引手数料」、「問い合わせの際のNISAに関する知識の豊富さ」(三井住友銀行と同点)で最高評価でした。

図表2 顧客満足度ランキング(全国系銀行部門)

出典:株式会社J.D. パワー ジャパン 「J.D. パワー 2024年 NISA顧客満足度調査」