「モーニングスター・アワード」は世界24市場で実施されている、評価会社が実施する格式あるアワードです。5部門が選出される「部門別ファンド・アワード」では、それぞれに最優秀賞1本、優秀賞2本のファンドが毎年選ばれます。

今回は日本株式部門で最優秀ファンドに選ばれた「三井住友DS日本バリュー株ファンド(愛称:黒潮)」の運用会社である三井住友DSアセットマネジメントに、ファンドの特徴や受賞の理由を聞きました。

ファンド戦略「3つのポイント」

当ファンドには、下記の3つの特徴があります。

①割安な銘柄の中からROE(自己資本利益率)に着目
→ROEを考慮した適正PBR(株価純資産倍率)に注目して割安度を判断
②ROEが変化する確度が高い
→独自開発のAIを活用することで、リサーチを強化
③ROE変化率の大きい銘柄に厳選投資
→収益性の変化率が大きく、高いリターンが期待できる銘柄に投資

この運用手法を愚直に継続することで、1999年の設定時から約25年にわたり良好なパフォーマンスを実現してきました。

強みは「独自技術」、そして「対話」と「経験豊富な人材」

今回の受賞にあたって、評価された理由は3つあると考えています。

1つ目は、独自のPBR-ROEモデルとAIを活用している点です。PBR-ROEモデルは、ROEを考慮した適正PBRを算出することで、各銘柄の割安・割高を判断します。AIモデルは、企業の変化を可視化するもので、効率的な銘柄発掘を可能にしています。これにより、わずかな変化も見逃さない仕組みを実現しました。

2つ目は対話することを重視している点です。企業の経営陣と直接対話することで、会社の変化への意気込みなどをより感じることができます。なお、当社は国内株式のアクティブ運用において業界トップクラスの運用残高があり、「バリュー+αグループ」が過去から築き上げてきた投資先企業との信頼関係があるからこそ、経営陣への取材に応じていただけると考えています。

3つ目は、経験豊富なメンバーで構成されている点です。グループのファンドマネージャーのみならず、業界最大級の規模である当社のアナリストなどの知見を運用に活かせることが、当社のアクティブ運用にとって最大の強みになっています。

好パフォーマンスを生み出す「多様性」を、今後も活かす

最優秀ファンドを受賞することができ、長い間信念を持って積み重ねてきた運用が評価されたことを大変光栄に思います。

今回の受賞は、販売会社、受益者の皆さまをはじめとした多くの方のご支援があってこそですが、当ファンドを運用する「バリュー+αグループ」のフラットなチーム運営も好パフォーマンス達成に寄与していると考えています。当運用グループは、年齢構成、性別、過去の業務経験など異なる7人のファンドマネージャーが所属しています。自由に意見を出し合い、密に情報連携をしており、何気ない日常会話から投資アイデアが生まれることもあります。今後も多様性を運用に活かしていきます。