純利益は3期連続で過去最高 今期も増益の計画

足元の業績を確認しておきましょう。

七十七銀行の前期(2024年3月期)は利益が大きく増進しました。経常利益と純利益はいずれも2ケタの増益です。

【七十七銀行の業績(連結、2024年3月期)】
・経常収益:1506億円(+23.3%)
・経常利益:442億円(+23.6%)
・純利益:298億円(+18.9%)
※()は前期比
※参考:連結粗利益853億円(+1.9%)、株式等関係損益143.83%(+161.5%)
※参考(単体):業務粗利益801億円(+1.5%)、実質業務純益311億円(+2.5%)、業務純益272億円(-18.3%)

出所:七十七銀行 決算説明会資料

業績をけん引したのは株式の売却益です。銀行本来の業務の利益を示す連結粗利益は、資金利益が伸びたものの、債券や外国為替の損失があり、前期比で微増にとどまっています。一方、株式等関連損益が大きく増加したことから、経常利益以降の段階利益を押し上げました。

資金利益は貸出金要因と有価証券要因のいずれも増加しました。貸出金は残高の積み増しと利回りの向上が増益につながっています。有価証券は残高を減らしたものの、利回りが大きく改善したことで利益を伸ばしました。

 

今期(2025年3月期)の見通しは以下の通りです。資金利益の増加が続くこと、その他業務利益(債券や外国為替の損益などから構成)の改善が見込まれることから、経常利益と純利益は増益の計画です。

【七十七銀行の業績見通し(連結、2025年3月期)】
・経常収益:非開示
・経常利益:4485億円(+9.6%)
・純利益:330億円(+10.7%)
※()は前期比
※参考(単体):業務粗利益902億円(+12.6%)、実質業務純益416億円(+33.7%)、業務純益421億円(+54.8%)

出所:七十七銀行 決算説明会資料

計画通りなら、七十七銀行の純利益は4期連続で過去最高を更新することとなります。