データでみれば株式投資は活発?年々増加する個人株主数

7月7日に公表された、日本取引所グループの「2021年度株式分布状況調査の調査結果について」によると、昨年度中において、個人投資家の株主数が479万5518人増加したことが分かりました。ちなみに昨年度中において、所有者別で株主数の増減を並べると、以下のようになります。

政府・地方公共団体・・・・・・138人減
金融機関・・・・・・1万2783人減
証券会社・・・・・・688人減
事業法人等・・・・・・2万7948人増
外国法人等・・・・・・1万6094人増
個人・その他・・・・・・479万5518人増

なお、ここで言う「株主数」は、上場会社間の名寄せが出来ないため、各上場会社の株主数を単純に合算した「延べ人数」になっています。つまり、1人の投資家が5社の株主だった場合、株主数は1人ではなく5人でカウントされますし、特に個人投資家は複数銘柄に分散投資するのが普通ですから、実際の数字はこれ以上に少なくなるものと推察されます。

長期の時系列でみると、個人株主数は2007年以降、ほぼ順調に増えてきました。2007年度の個人株主数は4291万1279人で、その後はリーマンショックや東日本大震災、民主党政権下における株価低迷など、投資家にとっては向かい風となる環境が続いたにも関わらず、個人株主数は順調に増加傾向をたどり、2021年度には6460万9990人になったのです。

この数字だけを見ると、個人の株式投資が活発化しているかのような印象を受けますが、金額ベースで表されている「投資部門別株式保有状況」によると、見え方が全く違ってきます。