2022年4月から不妊治療に健康保険が適用されるようになりました。それまでは、国の特定治療支援事業などによる助成はあったものの、治療内容によっては高額な自己負担がありました。不妊治療は、精神的にも経済的にも肉体的にも負担がかかります。
今回は、そんな不妊治療を経験した40代女性の事例をご紹介します。
ライフプラン勉強会がきっかけでFP個別相談に
今回の相談者の藤井成美さん(45歳、仮名)との出会いは、私が主催したライフプランの勉強会でした。ワークショップ方式でライフプランとキャッシュフロー表を作るイベントに、成美さんが参加されたのです。勉強会では、小さな会場に40歳前後の女性が10人ほど集まりました。成美さんはその中でも一際目立つ、明るくエネルギッシュなオーラの出ている女性でした。
このイベントの目的は、それぞれのライフイベントやかかるお金を紙に書き出していくことで、理想とするライプフランを叶えるにはお金がいくらくらい必要で、そのためにどれくらい貯蓄をしていけばいいかの目標を考えていただくことでした。イベント終了時に成美さんは、「ライフプランを作って将来的なお金のことが見えてきて、辞めようか悩んでいた会社のことで踏ん切りがつきそうです」と話してくれました。
成美さんから個別相談の依頼をいただいたのはその2週間後くらいのことです。
事務所に現れた成美さんの手には、ステキな3Dデコパージュ※の小さな額が。なんと私にプレゼントしてくださるそうで、大感激です。
※紙を切り貼りし、複数枚重ね合わせて、立体的なモチーフを作る手芸。
「実はデコパージュにハマって、自宅で教室を開くようになりまして。今日はそんなことも含めてご相談したいと思います」と言いながら、成美さんは静かに席に着きました。