2022年1月、野村証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」の概要 

野村証券の1月売れ筋ランキング1位は、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」だった。同ファンドは、マイクロソフトやアマゾン・ドット・コム、アルファベット(グーグルの親会社)など米国の成長株に投資するアクティブファンドである。2022年1月の米国株式市場は、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ観測によって、上値の重い展開になった。とくに金利上昇によって相対的な割高感が意識されやすいハイテク株が下落。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は月間で1,405ポイント(約9.0%)下げた。そして、ハイテクなど成長株の多い同ファンドの基準価額も下落し、2022年1月末時点における騰落率は、以下のようになった。

1カ月 -12.54%
3カ月  -6.33%
6カ月     -1.94%
1年        23.86%

ただ、2月になって米国株式市場は戻り歩調にある。同ファンドの人気は高く、米国株が大きく下落した1月第4週(24~28日)にも約217億円の資金流入があった。2月も、引き続き同ファンドが野村証券のランキング上位に入る可能性は高いだろう。

全体を見て:日経平均株価を対象にしたインデックスファンドが人気

日経平均株価を対象にしたインデックスファンドの人気も高く、2位に「野村インデックスファンド・日経225」、4位に「eMAXIS 日経225インデックス」がランクインしている。1月の日経平均株価は、27日に26,044.52円の安値をつけ、昨年来安値を更新した。ただ、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは、株価が急落する場面で買いが増える傾向にある。野村証券の顧客も、株価が下落した場面で日経平均株価を対象にしたインデックスファンドに買いを入れた可能性が高い。今後も国内における新型コロナウイルス変異型「オミクロン株」の感染拡大や、米国の金利上昇懸念によって、株式市場は不安定な動きが続きそうだ。ただ、株価が下落する場面では、引き続き日経平均株価を対象にしたインデックスファンドに買いが入る可能性は高いだろう。