2021年12月、みずほ証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「ファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンド」の概要
みずほ証券の12月販売ランキング1位は、「ファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンド」だった。 同ファンドは、世界の株式の中から業種や財務指標、流動性などから投資対象銘柄を絞り込み、ビジネスモデルや財務モデル、事業環境の変化への対応が優れていると判断される企業に投資するアクティブファンドである。具体的には、「収益性の高い事業に再投資することにより成長が期待できる」「収益獲得のための大きな借入が必要ない」「技術革新などの事業変化に耐えられる」といった企業に投資する。12月22日に設定された新規ファンドで、設定残高は1185億円と2021年で2番目の大きさとなった。2022年1月以降も、どれだけ純資産残高を増やしていくかに注目だ。
全体を見て:ランキング上位がすべて「海外株式型」ファンド
みずほ証券の12月ランキング上位は、すべて海外株式型ファンドになっている。ほかの大手証券会社でも海外株式型ファンドの人気は高いが、すべてというのは珍しい。日経平均株価を対象にしたインデックスファンドや、レバレッジ型ファンドが上位に入るのが通常だからだ。ランキング2位の「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」は、日本含む世界の上場株式の中から、SDGs(持続可能な開発目標)を社会課題としてとらえ、銘柄を選定する。2021年4月26日に新規設定され、設定残高が2860億円と過去3番目の大型設定となり話題になった。ただ、11月末時点における騰落率は、以下のように冴えない。
1カ月 -10.92%
3カ月 -8.87%
6カ月 0.15%
設定来 -7.94%
12月以降も基準価額の下落は続き、1月7日時点では7903円まで下落している(11月末は9206円)。米国で金利上昇圧力が強まっているので、同ファンドには逆風となっているのだ。基準価額の下落が続いているが、2022年1月もみずほ証券のランキング上位に入るかどうかに注目だ。