2021年9月、三井住友銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「ダブル・ブレイン(ブル)」の概要
三井住友銀行の9月販売額ランキング1位は、「ダブル・ブレイン(ブル)」だった。「ダブル・ブレイン」は、イギリスのヘッジファンド運用会社のマン・グループが運用する戦略に投資するファンドである。デリバティブ(金融派生商品)取引を積極的に活用するので、市場の下落時でも基準価額の下落を抑える運用が可能だ。そして、「ダブル・ブレイン(ブル)」は、通常のダブル・ブレインよりも積極的な運用を行う。同ファンドは2021年3月に新規設定され、8月末時点におけるパフォーマンスは以下の通り。
1カ月 0.3%
3カ月 14.4%
ダブル・ブレインのようなヘッジファンドは、安定したリターンを確保しつつ債券以上のパフォーマンスが期待できる金融商品として人気がある。中国の恒大問題や米長期金利上昇による米国株式市場下落など、株式市場では不安心理が高まっているので、同ファンドのような安定的なリターンが期待できるファンドへの資金流入は続くだろう。
全体を見て:日経平均株価に連動するインデックスファンドが2つランクイン
3位と8位に日経平均株価に連動するインデックスファンドがランクインしている。日経平均株価は8月20日に26,954.81円の年初来安値をつけたが、その後に上昇。9月14日には30,795.78円の年初来高値をつけているので、上昇期待で買いを入れた顧客が多かったのだろう。しかし、9月中旬から日経平均株価は下落し、10月8日現在では3万円を割り込んで推移している。ただ、日経平均株価に連動するインデックスファンドは、株価が下落する局面でも買いが増える傾向にある。10月も日経平均株価に連動するインデクスファンドの人気が継続する可能性は高いだろう。