投資信託を組成する立場の運用会社を読者はどのように評価しているのか――『Ma-Do』『フィナシープロ』では、販売チャネルの読者を対象に調査を実施。4回目となる今回は、銀行・証券会社を中心とした「販売会社一般編」と「ゆうちょ銀行・郵便局編」、「IFA法人編」の3つのチャネルに分けて集計を行った。
それぞれの結果の詳細に触れる前に、調査の概要について説明しよう。
本調査では、回答者が運用会社を評価するにあたり重要と考える6つの項目(①運用力、②商品開発力・企画力、③営業担当者・研修担当者の質、④サポート力、⑤識別力、⑥ガバナンス〈経営・商品〉)に対し、重要度を5段階で評価してもらい、優れていると判断される運用会社を選択いただく。そのうえで各項目の加重ウエイト値を掛け合わせて「加重ウエイト平均ランキング」を決定。さらに、運用会社の「総合的評価(さまざまな要素を考慮したうえで、自身・自社にとってNo.1だと考える会社)」も質問し、ランキングを作成する。
この2つのランキングの評点を合算し、2で除した値によるランキングが、「ブランドインテグレーション評価ランキング」となる仕組みだ。商品選定部門に加え、営業部門からも回答を得た結果、回答企業数144社、回答者数326人と過去最高の回収数となった。
前述の通り、今回は3つのチャネルごとにランキングを作成している。チャネルごとの6項目の重要度を比較すると、それぞれに異なる点が見えてくる。図1の通り、1位は「運用力」で並んでいるが、それ以外の項目はチャネルごとに違う。例えば、「識別力」の重要度は「IFA法人編」では4位なのに対し、「販売会社一般編」では6位となっているなど、運用会社を評価する項目に明らかな差異があることは興味深い点だろう。
各チャネルの1位は次の通り。
「販売会社一般編」1位/日興アセットマネジメント
選ばれた理由としては、下記のようなコメントが寄せられていた。
・商品ラインアップ(コンセプト)のほか、販売員向け研修サポート等、支援体制が手厚い。
・歴代担当者の人柄、コミュニケーション力、サポート力が優れている。
「ゆうちょ銀行・郵便局編」1位/野村アセットマネジメント
選ばれた理由としては、下記のようなコメントが寄せられていた。
・資料が分かりやすく、見やすい。お客さまにも好評。
・オンラインでマーケットフォロー研修をしてもらっている。ぜひ継続してほしい。
「IFA法人編」1位/キャピタル・インターナショナル
選ばれた理由としては、下記のようなコメントが寄せられていた。
・一貫した運用哲学のもと、長い歴史で実績を出しているから。
・グローバルな調査力・運用力があり、安定的かつ継続的な運用成果があるから。
次回、【運用会社ランキングVol.2】以降、各チャネルについての詳細や、各チャネル1位獲得企業のコメントを紹介する。