相続を放棄しても受け取れる

未支給年金については、遺族である請求権者が自己の名で請求することになっています。亡くなった方から支払われたわけではないので、相続財産にはならず、相続税の対象にもなりません。

また、たとえ相続人が相続を放棄していても、その人が未支給年金の請求権者となる場合に、未支給年金の請求ができることになります。

正俊さんの未支給年金については、請求権のある真由美さんと崇さんのうち、生前より正俊さんと頻繁に連絡を取っていた真由美さんが請求することになりました。

後日、真由美さんは必要書類を揃え改めて請求の手続きを行いました。

また、税務署にも確認したところ、未支給年金2カ月分が40万円程度で他に一時所得となるものはないため、実際は一時所得としての所得税の課税はないとのことでした。

高確率で発生する

親族が亡くなった際には、葬儀、埋葬、相続など、やらなければならない手続きがたくさんあります。死は急にやってくるものなので、事前にどんな手続きが必要か予測することも困難です。

亡くなる人は年金受給中の人が多いことから、手続きの中でも未支給年金の請求はかなり高確率で発生する手続きだと思われます。同居していなくても、生計が同じであれば対象となります。また、配偶者や子が請求するとは限らず、今回のケースのように兄弟姉妹が請求することもあります。

誰が請求できるかを確認し、亡くなった人に関する手続きとして忘れないようにすることが大切です。そして、相続とは異なるものであることが押さえておくことがポイントとなります。

※本記事に登場する人物の名前はすべて仮名です。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。