<前編のあらすじ>
優衣さんは30歳。会社員の弘輝さん(37歳)と結婚し、夫の扶養に入っていました。
2027年1月には子ども(第1子)が誕生する予定と、幸せの絶頂にありましたが、そんな時に不幸が訪れます。
夫の弘輝さんが2026年9月に突然他界。残された優衣さんは悲しみの中で、今後の生活を思い不安に襲われました。「遺族年金がもらえるかも」と聞いた優衣さんは、年金事務所を訪れたのでしたが……。
●前編:「2人で子どもを育てていくはずだったのに……」第1子誕生の直前に37歳会社員の夫が他界…残された30歳妻は遺族年金を受けとれるか
年114万円も受給できる
遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。優衣さんの場合、まず、配偶者として遺族厚生年金を受給することができます。
遺族厚生年金は、会社員で厚生年金に加入していた弘輝さんが他界したことによって、弘輝さんの厚生年金記録を基礎に計算されることになります。その結果、遺族厚生年金は年額60万円になりそうでした。
亡くなった月の翌月である2026年10月分から支給されることになります。
一方、遺族基礎年金については、亡くなった人の配偶者が受給するためには、亡くなった人の死亡時点で、18歳年度末までの子がいることが条件とされています。
弘輝さんの死亡時点では子はおらず、第1子は死亡後に誕生する予定です。
ただ、死亡当時胎児でも、後に出生すればその条件となる子と扱われることになっています。
そのため、優衣さんは無事出産すれば遺族基礎年金についても受給できることになります。
実際の支給については生まれた月の翌月分からのため、予定どおり2027年の1月に生まれれば、翌2月分から受け取れることになります。
遺族基礎年金の年額は、基本額84万7300円(2026年度の年額)に、子1人分の加算24万3800円(2026年度の年額)、合計109万1100円で受給できるようになります。
2027年1月分までは遺族厚生年金のみで、2027年2月分からは遺族厚生年金と遺族基礎年金の2階建てとなります。
なお、2028年4月からは改正により、子の加算が現行の1.2倍の29万円程度になる見込で、遺族基礎年金としての合計額は年額114万円程度になる予定です。
「お腹の赤ちゃんのおかげで、年114万円ももらえるんだ……」
優衣さんはあらためて夫が残してくれたものの大きさに気づいたのでした。
