専門家の助言を受けるも……なかなか売れない地獄の半年
「もう、専門家に相談するしかない」
息せき切って事の顛末(てんまつ)を話し終えた私の耳に飛び込んできたのは、意外な言葉だった。
「……手持ちの資産があるなら、すぐにローンを返済して、そのマンションを手放したほうがいいですよ」
わらにもすがる思いで問い合わせた専門家からの冷静なアドバイスは、まるで闇に差し込む一筋の光のように感じられた。
すぐさま周辺物件の相場を調べ、売り出し価格を決めた。相場より少し下げた価格にしたものの、悲しいくらいに全く反響がなかった。
「どうしよう、私、売るに売れない物件を買ってしまったんだ……」
毎晩、自分を責めては涙が止まらない日々が続いた。
そんな地獄のような毎日を過ごすこと半年。諦めかけたころ、ようやくポツポツと問い合わせが来るようになり、ついにやっと買い手が決まった。
ただし、売却額は実際に買った金額の約半値。それでも当時の気持ちは「損した」というよりも、「やっと手放せた!」という大きな解放感以外の何物でもなかった。
