「お金と向き合うこと」は「自らの人生や家族と向き合うこと」。資産形成だけにとどまらない、一人ひとりの人生の物語がきっとあるはず……。このたびFinaseeでは公募企画「あなたの『投資』と人生、教えてください!」を実施しました。全国から寄せられた投資にまつわる人生のさまざまな経験や思いが綴られた投稿の中から選ばれたニックネームR.Eさん(30代女性、関東地方在住)の体験談をお届けします。

「会社員を辞める前に、マンションを購入しておいたほうがいい」

SNSで知り合った、起業コンサルタントはそう耳打ちした。それからは、あっという間だった。不動産ブローカーを紹介され、気付けば約1000万円のフルローンで築古ワンルームマンションを購入。当時の私は、完全に舞い上がっていた。

「1000万でマンションが買えるなんて、安い! これで私も憧れの不動産投資家だ!」バラ色の未来を夢見ていたのだ。

ところがいざ購入したものの、思いもよらない現実が待ち構えていた。毎月の家賃収入からローン返済、固定資産税、火災保険料……。もろもろを引くと、手元に残るどころか収支は赤字。

「確定申告すれば住民税や所得税がタダになるから、損はしませんよ」

それが業者のうたい文句だった。

しかし実際は、そう単純ではなかった。税金を大幅に減らすには、多額の経費を出して赤字を積み上げなければならない。しかも経費は実際に出ていくお金であり、節税できるのはその一部だけ。「使えば使うほど得」という話ではないのだ。さらに契約書や修繕計画等、調べれば調べるほど書類の不可解な点が次々と浮かび上がってくる。

「この数字、おかしくない……?」

急激に不安に駆られ、いてもたってもいられない。急いで担当者に問い合わせるも、らちが明かない。何を聞いてものれんに腕押し。のらりくらりとはぐらかされるのだ。

「……このまま持ち続けて、大丈夫なの?」

疑問と不安は日に日に募るばかり。加えて、追い打ちをかけるようにローン金利が上昇。行き詰まった私は覚悟を決めた。