50歳から始めるiDeCo、いくら積み増せる可能性?

「老後は年金だけで暮らせるのか」、そんな不安を抱えている人も多いだろう。iDeCoは公的年金に上乗せして自ら老後資金を作るための支援制度だ。国民年金に加入している20~65歳未満の人であれば基本的に加入が可能なため、老後資金を追加で作りたいと考えている場合は検討してみてもよいかもしれない。

とはいえ、「今からでも間に合うのか」「どのくらい資金が作れそうなのか」という点が最も気になるところだろう。そこでiDeCoをはじめとする資産運用に関する各指標の平均値などを利用してシミュレーションした老後資金の作り方を参考にしてみてはいかがだろうか。

今回は老後が迫る50歳からiDeCoを始める場合で検討したい。具体的には、企業年金制度がない会社で働く50歳の会社員の例で考えてみよう。

毎月の掛金額は企業年金がない会社員の平均額である約1万6000円、積立年数は現行制度で掛金が拠出できる65歳までの15年をフル活用する。

最大のポイントが運用利回りだ。将来のことは分からないため、日本の年金積立金を運用する機関※の過去の運用利回りを参考にしたい。2001年度からの24年間の実質的な運用利回りの平均は3.99% なので、4%としてシミュレーションしてみよう。

※年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)