資金流入トップクラスの人気銘柄

「NWQフレキシブル・インカムファンド為替ヘッジなし(毎月決算型)」は、2018年12月に設定されてから順調に資金を集めてきました。純資産総額は右肩上がりに増加し、2022年1月~11月は同カテゴリー(447本)で最大の資金流入額を記録します。

【NWQフレキシブル・インカムファンド為替ヘッジなし(毎月決算型)】 

出所:三井住友トラスト・アセットマネジメント「ファンド情報」より著者作成

NWQフレキシブル・インカムファンド為替ヘッジなし(毎月決算型)が人気の理由はなんでしょうか。

債券中心で株式並みのリターン

NWQフレキシブル・インカムファンド為替ヘッジなし(毎月決算型)は、比較的高いリターンが期待できる点が支持され、資金が集まっていると考えられます。

同ファンドの「フレキシブル・インカム戦略」は、企業が発行するさまざまな有価証券に投資する運用方法です。投資適格社債だけでなく、信用リスクの見返りとして高い利回りが期待できるハイイールド社債のほか、優先株式や普通株式にも投資します。

【用語集】

  概要
投資適格社債      信用リスクが比較的低い社債。一般にBBB格以上の格付けが付与された社債をいう。
ハイイールド社債 信用リスクが比較的高く、その対価として高い利回りが設定された社債。
優先株式 一般に議決権などが制限される一方、普通株式より優先的に配当や弁済を受けられる株式。
転換社債 株式に転換できる権利が付された社債。当該株式の価格が一定以上に上昇した場合、値上がり益にも期待できる。

 

【組入れ資産比率(2023年1月時点)】
 

出所:NWQフレキシブル・インカムファンド為替ヘッジなし(毎月決算型)「マンスリー・リポート(2023年1月)」より著者作成

債券比率が高い投資信託は、リスクが抑えられる一方リターンが限定される傾向にあります。しかし、フレキシブル・インカム戦略は年率7%のリターンを稼いできました(2009年12月~2022年11月末)。これはGPIF(※)が想定する株式の期待リターンと同水準です(国内株式:5.6%、外国株式:7.2%)。

※GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人

上述の通り、フレキシブル・インカム戦略は、債券を中心とした運用ながら大きなリターンを実現してきました。この実績が評価され、NWQフレキシブル・インカムファンド為替ヘッジなし(毎月決算型)に資金が集まったのでしょう。