勝ち抜きお笑い番組『爆笑オンエアバトル』(NHK)で頭角を表わし、2005年・2015年にM-1グランプリ決勝進出、2016年にはキングオブコント決勝進出と、着実にキャリアを重ねてきたお笑いコンビ・タイムマシーン3号。最近は『有吉の壁』(日本テレビ)などで活躍中です。コンビの1人、山本浩司さんは一年半ほど前からiDeCoを始めたそうです。資産運用のきっかけや、仕事観にも通じる投資への思いについてお聞きしました。

10年越しにM-1で認められ、ようやく安定した人気に

——タイムマシーン3号さんは若い時からテレビ出演などもされています。山本さんもお金に困ったことはあまりなかったのでしょうか?
山本 いえ、そんなことはないですよ。20代の前半は芸人同士で一緒に暮らして、家賃を折半したりしていました。ただ、テレビに出たのが1~2年目だったので、芸人にしては珍しくバイト生活は1年くらいで済みました。
——キャリアとしても、とんとん拍子にいかれたようなイメージです。
山本 序盤はそうでしたね。あれよ、あれよといううちに、M-1の決勝にも出て。でも、そのあとつまずいた時代がありました。僕らは劇場とかではお客さんにウケるんですが、いわゆる芸人ウケする芸ではなかったんです。2005年のM-1の時にはお笑い界の流れがソリッドな方に行っていて、ポップなお笑いが受けなかった。その後は悩みました。10年くらい悩み続けていろいろなことを試したんですが、結局わかりやすく今までやってきたようなことを突き詰めていったら、2015年に10年越しにM-1の決勝に行けて、ようやく認められた感じです。ふたを開けてみれば、最初からやっていることは変わっていないんですよ。ようやく時代が合ってきたのかなと思います。
——安定した実力もある芸人さんなので、老後のための投資に興味を持ったというのが意外でした。
山本 そうですか? でも、そういう人のほうが投資をやったほうがいいですよね。投資ってお客さんウケみたいなもので、コツコツやっていると恩恵を受けるわけで、メリットの方がはっきりとしています。税金の対策や、リスクヘッジということを考えると、こういう芸風の人間の方が向いているのかなと思っています。

iDeCoは節税効果に惹かれてスタート 低リスク商品に満額拠出

——少し前からiDeCoを始められたということですが、きっかけはあったのでしょうか?
山本 流れ星☆のたきうえ(瀧上伸一郎)とよく楽屋が一緒になるのですが、彼が投資に興味があって、仮想通貨とか、太陽光パネルとか、マンション投資とかの話をしてくるんです。その中の1つにiDeCoがあって、税金の対策にもなると。調べてみたら、分散投資というものをやったほうがいいと。あとは国が推奨しているのなら、なおさらやったほうがいいんじゃないかと思って始めたんです。
——金融機関はどうやって決めたんですか?
山本 何かあったら聞けると思って、たきうえと同じネット証券にしました。でも、やっぱり本当に無知な人間からすると、金融機関のサイトは横文字が多いし、文字情報だけでは手続きが難しくて、心折れそうに(笑)。それで、最終的にはYoutubeの「iDeCo始めてみました」みたいな一般の方の動画を見て、乗り越えました。最初なので、商品もリスクの少ないものを20%、20%、20%と購入しています。その中にバランスファンドも入れていますね。その時は海外への投資は少し怖かったので、全部国内資産で、満額拠出をしています。税金の控除は大きいですよね。