皆さんは株式が路上で売買されていた時代を知っていますか? 戦後に取引所が停止されていたときのことで、投資家は取引所で売買できない間も路上などで戦時国債や株式の売買を行っていました。いわば証券版の“闇市”といったところでしょうか。

5月16日は戦後初めて取引所で売買が行われた日です。今日は取引所の歴史と戦後から算出が始まった日経平均株価の推移を振り返りましょう。

原爆投下後4年間は取引が停止される

証券取引所は渋沢栄一らによって1878年に設立されました。日本が近代化し始めた時期で、1878年は大政奉還の11年後、西南戦争の翌年にあたります。当初は現在のように毎日取引されておらず、最も取引が活況だった東京証券取引所でも週2回程度でした。明治時代の後半になると毎日売買されるようになります。

取引は第2次世界大戦下でも行われますが、長崎に原子爆弾が投下された1945年8月9日の翌日からは休会となりそのまま終戦を迎えました。日本を占領したGHQは同年9月に取引所の再開を禁じてしまいます。

ただし取引所が停止している間も証券取引は行われていました。お金に困った人たちが自発的に戦時国債や株式の売買を路上で始めたのです。その後、日証館に場所を移し集団取引の場が形成されました。しかし集団取引では価格形成が安定せず、証券業関係者から取引所の再開が強く望まれるようになります。

GHQは取引所の早期再開に否定的でしたが証券業関係者が粘り強く交渉し、1949年5月16日に証券取引所が再開されました。戦後わずか4年で再開できた背景には先人たちの働きかけがあったのです。

出所:日本取引所グループ 東証を知る 株式市場の歴史Q&A