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「人的資本開示」義務化スタート 上場企業に温度差、機関投資家は前向きな対話を 大和総研・大泉幸子氏

finasee Pro 編集部
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2023.08.24
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「人的資本開示」義務化スタート 上場企業に温度差、機関投資家は前向きな対話を  大和総研・大泉幸子氏

国内に約4000社ある上場企業を対象に、「人的資本指標の情報開示」が義務化された。開示内容の充実度は企業によって千差万別で、各社は自ら定めた目標の達成に向けた具体策が問われることになる。人的資本経営の開示に温度差が生じる背景や、お金にまつわる安心感を意味する「ファイナンシャル・ウェルビーイング」を実現するため、国内企業に期待される役割などについて、大和総研コンサルティング第一部コンサルタントの大泉幸子氏に聞いた。

開示に消極的な企業が少なくない理由

政府が人的資本に関する指標の開示を義務化する前から、保険会社や商社は開示に積極的でした。これらの業種の場合、機関投資家から受けるプレッシャーが強いことに加え、業態の特性上、人材の優位性が事業の優位性に結びつきやすいという要因が挙げられます。保険会社や商社は企業規模が大きいため、人的資本の開示に必要な労力を割きやすいという面もあります。

このたび政府が全上場企業を対象に開示の義務化に踏み切ったことで、これまで人的資本に関する取り組みを公表してこなかった企業は猛スピードで対応に追われました。有価証券報告書は、基本的にはグループ全体の連結で開示しなければなりません。連結対象の子会社が多いと、取り組みの状況を集計するだけでも一苦労です。

開示に消極的な企業が少なくない理由

政府が人的資本に関する指標の開示を義務化する前から、保険会社や商社は開示に積極的でした。これらの業種の場合、機関投資家から受けるプレッシャーが強いことに加え、業態の特性上、人材の優位性が事業の優位性に結びつきやすいという要因が挙げられます。保険会社や商社は企業規模が大きいため、人的資本の開示に必要な労力を割きやすいという面もあります。

このたび政府が全上場企業を対象に開示の義務化に踏み切ったことで、これまで人的資本に関する取り組みを公表してこなかった企業は猛スピードで対応に追われました。有価証券報告書は、基本的にはグループ全体の連結で開示しなければなりません。連結対象の子会社が多いと、取り組みの状況を集計するだけでも一苦労です。

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