finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート

資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは
②DX・企業価値・サステナ・オルタナの4分野で日本を動かす

finasee Pro 編集部
finasee Pro 編集部
2025.08.28
会員限定
資産運用立国の実現に向けた官民対話の新たな挑戦──「資産運用フォーラム」が描く日本市場の未来とは<br />②DX・企業価値・サステナ・オルタナの4分野で日本を動かす

日本が「資産運用立国」を掲げるなか、その中核となる官民連携の対話プラットフォーム「資産運用フォーラム」が注目を集めている。ブルームバーグが事務局を担い、国内外の資産運用会社が中心となり活動。業界の未来を左右するテーマについて議論が進められている。金融庁はオブザーバーとして参加している。日本政府などが金融資本市場における取り組みを世界に発信する「Japan Weeks 2025」のメインイベントとして、10月21日にフォーラムの年次会合が開催され、成果をまとめた声明文が発表される予定だ。 フォーラム設立の背景や意義、今後の展望などについて、ブルームバーグ日本統括責任者ノーマン・L・トゥエイボーム氏に話を聞いた(全3回)。 2回目は、資産運用フォーラムの具体的な活動や議論の内容について語ってもらった。

――フォーラムの活動内容について伺います。2025年度に実施されている4つの分科会(オルタナティブ投資、企業価値向上、DX・デジタル化、サステナブルファイナンス)では、どのような議論をしていますか。

4つの分科会こそが資産運用フォーラムの中心的な活動の場であり、2カ月ごとに定期的に会合が開催され、テーマごとに深掘りした議論が活発に行われています。

例えばDX・デジタル化の分科会では、「生成AI」などの新しいテクノロジー分野がホットなテーマです。資産運用の現場にこうした技術をどう取り入れるかが、非常に大きな関心事となっています。

中でも重要な論点の一つが「データ」です。生成AIの活用には、質の高い、正確で多様なデータが不可欠です。業界としても、こうした認識を共有しながら、具体的にどのようにデータを運用に生かしていくかが議論されています。

これまでアナリストが行っていた企業の決算資料の読み込みや要約といった作業も、今ではAIによって自動化されつつあり、テクノロジーによってどのように生産性を高めていくかが、大きなテーマです。

また、電子取引も進化しています。かつては音声でやりとりしていた取引が、今ではほとんど自動化され、画面上で完結するようになった金融資産も多くみられるようになりました。電子取引には人為的なミスの削減、取引のスピード向上、コンプライアンス強化など、さまざまなメリットあり、それらをより多くの皆さまが享受できるための議論が活発に行われています。

こうしたデジタル化の進展は、発行体の企業価値向上にもつながります。配当や持ち合い株の管理の透明性が高まるなど、資産運用の信頼性や効率性を高める取り組みとして重要です。特に日本では労働人口が減少する中で、テクノロジーの活用は不可避の課題となっています。

 

――サステナブルファイナンスについては、トランプ米政権の方針を受けて後退の動きも見られます。そうした中でも、日本の資産運用フォーラムとしては、分科会のテーマとして取り組まれていくということでしょうか。

そのとおりです。確かに、世界ではさまざまな政治的な動きがありますが、そうしたことに左右されることなく、持続可能な金融の枠組みを着実に提供し続けていくべきだと考えています。

脱炭素や持続可能な社会の実現に向けて、日本政府も高い目標を掲げており、日本がリーダーシップを発揮できる分野でもあると思います。分科会では、参加者の皆さまが、目標達成に向けてどのようなステップを踏んでいくべきか、市場関係者とともに議論を重ねています。

 

――オルタナティブ投資の分科会もありますね。過去20年で日本のアセットオーナーが海外のオルタナティブ資産に投資する流れは進んできましたが、日本国内での外資系PEファンドの活動は、欧米と比べると成熟途上です。分科会では、主にどのような方向性に注目が集まっているのでしょうか?

日本のプライベートマーケットやオルタナティブ投資の市場については、ご指摘の通りだと思います。ただし、それは裏を返せば、日本にはこれから成長できる余地や、新たに発掘されるべき投資機会が多く残されているということでもあります。

そうしたポジティブな視点で、日本市場に新たな可能性を見出そうという雰囲気が、今、着実に広がっています。PE以外にも、多様なオルタナティブ資産の分野で、より深みのある議論が始まっています。
日本はGDP規模でも世界トップクラスであり、投資対象としての潜在力は非常に高いと見られています。分科会では、海外からの資金誘致、日本のアセットオーナーによる国内投資・海外投資のバランス、その両面について活発な議論が行われています。

重要なのは、それが一方通行ではなく、双方向の相互作用としてマーケットが発展していくという点です。オルタナティブ投資の分野も含めて、総合的かつ持続的に成長していけるようなエコシステムを築いていくことが、フォーラムと分科会の目指すところです。

分科会の4つのテーマはいずれも、現在の資産運用業界が直面している重要な変革と深く結びついています。各分科会の議論の成果は、ステートメント(声明文)という形で発表する予定です。

日本の資産運用市場は非常に成熟しており、何かが一夜にして変わるというような性質のものではありません。ただし、参加企業が増え、建設的な議論が行われるようになってきた今の流れは、非常にポジティブな兆候だと捉えています。歴史ある大きな市場であるからこそ、さまざまな分野の変革は慎重かつ段階的に進めていくべきだと考えています。
 

――フォーラムの活動内容について伺います。2025年度に実施されている4つの分科会(オルタナティブ投資、企業価値向上、DX・デジタル化、サステナブルファイナンス)では、どのような議論をしていますか。

4つの分科会こそが資産運用フォーラムの中心的な活動の場であり、2カ月ごとに定期的に会合が開催され、テーマごとに深掘りした議論が活発に行われています。

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
1

関連キーワード

  • #オルタナティブ
  • #フィンテック・DX

おすすめの記事

「その他有価証券」に許される「売買の頻度」の目安とは?

岡本 修

ゆうちょ銀・郵便局の売れ筋で債券ファンド「ますますグロタ」がジャンプアップ、「NASDAQ100」は3ランクダウン

finasee Pro 編集部

SBI証券の売れ筋は国内株「4.3ブル」に脚光、アクティブファンドの「WCM」や「世界のベスト」にも見直し

finasee Pro 編集部

常陽銀行の売れ筋で「日経225ノーロード」がトップを堅持、「ロボティクス」がジャンプアップ

finasee Pro 編集部

福岡銀行で「国内株」人気が浮上して米国テクノロジー株は後退、第7位浮上の「グローバル・ベスト」に火が付くか?

finasee Pro 編集部

著者情報

finasee Pro 編集部
ふぃなしーぷろへんしゅうぶ
「Finasee」の姉妹メディア「Finasee PRO」は、銀行や証券会社といった金融機関でリテールビジネスに携わるプロフェッショナルに向けたオンライン・コミュニティメディアです。金融行政をめぐる最新動向をはじめ、金融機関のプロフェッショナルにとって役立つ多様なコンテンツを日々配信。投資家の皆さんにも有益な記事を選りすぐり、「Finasee」にも配信中です。
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
「その他有価証券」に許される「売買の頻度」の目安とは?
テクノロジー関連の成長とテーマ型ファンドへ投資する際の注意点
【第1回】株式ファンドは何を見て選ぶのか
ゆうちょ銀・郵便局の売れ筋で債券ファンド「ますますグロタ」がジャンプアップ、「NASDAQ100」は3ランクダウン
SBI証券の売れ筋は国内株「4.3ブル」に脚光、アクティブファンドの「WCM」や「世界のベスト」にも見直し
顧客本位と投信ビジネスの成長を両立させるアクティブファンド活用論
常陽銀行の売れ筋で「日経225ノーロード」がトップを堅持、「ロボティクス」がジャンプアップ
野村證券で「半導体」や「宇宙」などがランクダウン、安定資金流入の「のむラップ・ファンド」の上昇目立つ
「支店長! 今の時代、対面の営業はネット取引ができないお客さまのためにあるのですよね? であれば、いずれこの仕事はなくなりますよね?」
税務上のアモチ・アキュム計算で「損益が歪む」とは?
ゆうちょ銀・郵便局の売れ筋で債券ファンド「ますますグロタ」がジャンプアップ、「NASDAQ100」は3ランクダウン
「支店長! 今の時代、対面の営業はネット取引ができないお客さまのためにあるのですよね? であれば、いずれこの仕事はなくなりますよね?」
SBI証券の売れ筋は国内株「4.3ブル」に脚光、アクティブファンドの「WCM」や「世界のベスト」にも見直し
「その他有価証券」に許される「売買の頻度」の目安とは?
福岡銀行で「国内株」人気が浮上して米国テクノロジー株は後退、第7位浮上の「グローバル・ベスト」に火が付くか?
常陽銀行の売れ筋で「日経225ノーロード」がトップを堅持、「ロボティクス」がジャンプアップ
テクノロジー関連の成長とテーマ型ファンドへ投資する際の注意点
顧客本位と投信ビジネスの成長を両立させるアクティブファンド活用論
【第1回】株式ファンドは何を見て選ぶのか
野村證券で「半導体」や「宇宙」などがランクダウン、安定資金流入の「のむラップ・ファンド」の上昇目立つ
【第1回】株式ファンドは何を見て選ぶのか
個別商品から、経営の仕組みへ―金融庁モニタリング結果(FDレポート)が示した顧客本位の次の段階―
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」第20回:生活道路の「30キロ規制」が各セクターにもたらす意外な影響とは

顧客本位と投信ビジネスの成長を両立させるアクティブファンド活用論
「支店長! 今の時代、対面の営業はネット取引ができないお客さまのためにあるのですよね? であれば、いずれこの仕事はなくなりますよね?」
「売る」から「支え続ける」へ――「プログレスレポート2026」が示す資産運用サービス改革の現在地
マネックス証券で「日経半導体株」が大きくランクダウン、「オルカン」「WCM」「世界のベスト」を再評価
テクノロジー関連の成長とテーマ型ファンドへ投資する際の注意点
野村證券で「半導体」や「宇宙」などがランクダウン、安定資金流入の「のむラップ・ファンド」の上昇目立つ
【みさき透】資産運用立国プランは残った--内閣官房の新金融戦略、“民権派”からの権力シフトを経て
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2026 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら