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新NISA2年目目前! 投信担当者に聞いた「課題」と「今後」とは

Ma-Do編集部
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2024.12.16
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新NISA2年目目前! 投信担当者に聞いた「課題」と「今後」とは

10月上旬に行われた第1回「地銀の投信販売を考える研究会」。「地銀における新NISA2年目の課題と最善利益義務」をテーマに行われた当会で実施した地銀対象のアンケート結果について、一部紹介します。

「最善利益義務」のための方法・ルール、説明ツールは半数以上が「整備済み」

「顧客の最善利益義務」を全うするために必要と思われる方法やルール、説明ツールの準備状況について質問したところ、半数以上が「どちらも準備している」と回答した。次に多かったのが「方法・ルールを現在準備中」(約2割)だった。

準備状況についての各行の自由記述を、一部抜粋して紹介する。

【対応するための方法・ルールがあり、説明ツールも用意している】

・全職員共通のルールとして、FDハンドブックを配布し、基本的な心構えを周知している。説明ツールとしては、顧客の潜在的ニーズを把握するための専用冊子を従来より用意。さらにコンサルツールを導入し、ゴールベースによる必要運用額やリスク許容度を判定し、お客さまに適した投資信託のポートフォリオ提案を提供している。
・同一フォーマットの重要情報シートを商品ごとに作成。顧客提案時には1商品のみの単独提案は行わず、必ず他商品との比較を行い、顧客が商品選択できるよう提案している。説明ツールとしてはタブレット内にゴールベース資産管理や相続・贈与提案等の情報提供ツールを導入。
・顧客本位の業務運営に関する取り組み方針を策定。研修動画の視聴、本部職員による各営業店での訪問研修等を実施し、定着を図った。説明ツールを2種類(総合版/概要版)用意したり、情報収集・管理するツールを整備した。また、顧客層に合わせて必要な提案・フォローが行き届くよう体制を変更、ルール化した。

【対応するための方法・ルールはある、説明ツールは準備中】

・「ライフプランニング」とそれにもとづく「運用のゴール設定」、設定したゴールとリスク許容度による「最適な運用プラン」と「最適な商品の設定」や定期的なレビュー等を一気通貫で実現できるためのシステム提案ツールを準備中。

【対応するための方法・ルールはある、説明ツールは用意していない】

・ゴールベースアプローチに基づき、顧客のライフプランや課題を共有したうえで、その解決・達成に向けた商品提案をするための方法・ルールを設けている。その実現のために、事前に店内で案件協議を行い、顧客にとって最善と思われる提案内容を議論することをルール化した。

 

新NISA1年目、目標より「うまくいかなかった」が最多

一部地銀の投信担当者に限定して行った本アンケートでは、新NISA1年目の結果は「目標よりうまくいった」が19%、「目標通りだった」が37%、「目標よりうまくいかなかった」と評価する声が44%という結果になった。販売会社全体に行ったアンケートでは、「目標を下回った」という回答が約2割だったことを踏まえると、各金融機関の目標設定や環境の違いなどで、得られた結果が違ったことが推測される。

新NISA1年目の振り返りについて、各行の自由記述を一部抜粋して紹介。

【目標よりうまくいった】

・新NISA開始前から継続して関連キャンペーンを実施。さらに職域セミナーで使用する資料やトークスクリプトなど、営業店支援ツールを作成した結果。
・お客さまの注目度が高かった。そして、新NISA開始に伴い、関心度の高い顧客の取り込みを確実に行えたこと。さらに職域セミナーや休日相談会を活用し、一度に多くのお客さまと接点を持てる企画の創出に力を入れるなど、本部試作と営号店の推進マインドが合致したことが要因と思う。

【目標通りだった】

・複数回にわたるキャンペーン実施や、スマホ完結など裾野拡大のための施策が奏功した。
・NISA口座数を伸ばすことを掲げたが、ネット証券との競合で想定より伸び悩んだ面もある。
・2014年のNISAスタート以降、将来のお客さま基盤という観点、資産形成は多くの方にとって重要な長期の取り組みであることを踏まえ、ビジネスの根幹を支える重要な取引として継続的に取り組んできたことがベースになっている。そのうえで、銀証一体で施策を強化し、商品拡充や手数料引き下げ、プロモーション強化やDX活用・ネット高度化等を順次展開してきた効果が寄与したと思われる。
・NISAの口座開設数については当初予定通りに着実に積み上げが図れたが、NISA購入金額だと他行比で見劣りがする内容となっている。理由としては、つみたて投資枠のみ利用する顧客が多かったこと、とりあえずNISA口座のみ作成したが利用していない顧客が一定数存在するためと考えられる。

【目標よりうまくいかなかった】

・職場つみたてNISA等を活用し、職域勧誘での獲得増強を図ったが、営業店で定着しなかった。
・非対面チャネル(アプリなど)の対応遅延、効率的ではない広告宣伝、担当先へのセールス一巡、顧客向けキャンペーンが不十分などさまざまな要因がある。結果的に資産運用ニーズの掘り起こしにつながらない施策も多く、満足とは言えない活動内容となってしまったため。

 

新NISA2年目は「職域」「口座稼働率向上」に注力か

新NISA2年目は、何に重点を置いて取り組んでいくのか。各行さまざまな意見が集まったが、特に回答が多かったのは「職域へのアプローチ」と「口座稼働率の向上」だ。一方、地銀の強みでもある「対面チャネル」を重視する方針の銀行も見受けられた。

【新NISA2年目の重点ポイントと施策案】

・NISA利用口座数の増加と併せて、つみたて投資枠利用に伴う積立投信の利用が増加しているが、収益性が非常に低く、残高増加に対しての貢献度は低い。また、現状ではマス層に対して人的資源を投下して対応しているが、今後はNISA推進について適切なチャネル設定・ツールの準備等を進めたい。
・今まで接点のなかったお客さまにNISAの魅力を発信するため、紹介キャンペーン、職域セミナー開催などに力を入れていく予定。
・法人取引先の職員(職域)をターゲットとしたセミナーやキャンペーンに注力。
・職域営業のパッケージ提案の1コンテンツとして職場積立NISAを置き、若年層の取込みを強化。NISA口座開設者のポートフォリオ提案を中心とした利用枠の活用促進。
・コストを極力抑えながら、継続的かつ安定的な積み上げを目指す。特に、アーリーマジョリティーに対するデジタル活用等の効率的なリーチ・投資啓蒙と、対面相談との融合がポイント。
・NISA口座の稼働(特に、成長投資枠の活用)を促す施策を継続的に実施していく。
・NISA口座稼働率、NISA口座開設ペースの鈍化が課題。改めて推進方法等の行内発信の強化し、営業店のNISA推進意識向上を促す。まコールセンターによるアウトバウンドを強化し、新規先・NISA未利用先へのアプローチから取込みを図る。

 

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著者情報

Ma-Do編集部
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「Ma-Do(Marketing-Do)」は、銀行や証券会社といった金融機関でリテールビジネスに携わるプロフェッショナルに向けた専門誌です。「資産所得倍増プラン」の旗印のもと「貯蓄から資産形成」への機運が高まる昨今、金融機関の資産運用アドバイザーの役割はますます高まっているとともに、リテールのビジネスもさらなる発展が求められています。「Ma-Do」は、投資信託を資産運用のコアとしてアドバイスを行う銀行や証券会社、IFAなどと、運用会社や保険会社をつなぐコミュニティ・メディアとして、金融リテール・ビジネスの発展をサポートする情報を発信しています。
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