世界株への分散・積立投資ニーズを追い風に
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」がトップ
『Ma-Do』モニターが選んだ「自分が買いたいファンド」人気トップ5
今回のアンケートで1位になったのは三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」だった。直近の純資産残高も1兆5000億円超(2023年10月末時点)を誇る人気ファンドだが、販売会社のプロフェッショナルの間でも「世界株式への分散」「低報酬」に対して根強い支持が広がっているようだ。
「信託報酬が低い。世界株にインデックス投資ができるので、放置したまま運用が可能なため」(近畿地方・地銀)。「雑誌やネットでも上位に名前が挙がる大人気ファンドなので。資金流入も多いので、運用も安定するであろうし、全世界なので、分散投資の安心もあるため」(関東地方・第二地銀)。「分かりやすいことが一番。世界全般となれば、新聞さえ読んでいれば、市況は大体理解できると思われる」(証券会社)。
2位には「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」がランクイン。読者からはファンドの運用コンセプトやこれまでのパフォーマンス、販売会社サポートなど、さまざまな選定理由のコメントが寄せられた。「下落しても、戻す力がある。市場の動きと、差異なく動く。米国の大型株で組成されており、安心感がある」(東海地方・地銀)。「運用状況がよく魅力的。また運用会社からのフォローもしっかり行われる」(東海地方・地銀)。「ハイテク銘柄に偏りすぎず、成長が持続的であり今後のビジネス拡大に資する銘柄選定になっており、よい投資だから」(証券会社)。
3位には首位と同じく「eMAXIS」シリーズの「 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が選ばれた。日本で最も純資産残高の大きいこのファンドには、小誌読者にもファンが多いことが再確認された。「米国の株式を主要投資対象としていて、S&P500指数の値動きに連動する投資成果を目指せるため。米国株式への投資は外せないと思うから」(東海地方・地銀)。「eMAXISの取り扱いは現在もあるが"Slim"がなく、運用成果や手数料を考えるとこのファンドを自行でも取り扱ってほしい」(関東地方・地銀)。
今回は1位、3位、5位がパッシブファンド、2位、4位がアクティブファンドと、運用方法ではパッシブとアクティブが交じる結果となったが、投資対象資産で見ると、前回(8月)のアンケート時と連続で、今回も上位5ファンドすべてが外国株式ファンドで、米国・グローバル株への人気を裏付ける格好となった。
11月に日経平均が再びバブル後最高値を更新しているが、「資産運用立国」実現に向けた取り組みとともに、日本株ファンドの動向にも引き続き注目したい。