日本証券業協会と日本取引所グループ、投資信託協会の3団体は2月11日、「NISAの日」(2月13日)を記念するイベントを東京・兜町で開いた。岸田文雄首相の側近としてNISA改革を率いる木原誠二官房副長官がパネルディスカッションに出席し、「(国民が)できれば『1億総株主』になり、成長の果実をしっかり受けていただくことが重要だ」と述べた。この発言が報じられると、SNSを中心に「そもそもお金を投資に回せる余裕がない」「1億総××というのは戦時中めいた発想」といった非難が巻き起こった。
この記事では、木原氏の「1億総株主論」を詳しくたどることで、金融政策に関する岸田政権の見解や制度改革の方向性を読み解いていきたい。